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フェイト→なのは←はやてなSS。


この前ちらっと言っていたフェイなの←はやです。
捨てるにはアレかな~ということで一応こちらに投下。

長編はとりあえずお休みです~。


うん……はやてさんがものっそい片想いですね orz
ですが、まだなのフェイはくっついていないので、この先どうとでもなるSS。
フェイなのになるか はやなの になるかは読み手の皆様にお任せします~。

そう言うのはダメという方は今すぐバツンと閉じ、他の素敵サイトさんへGO! です。

全然オッケーだぜ!という方は続きからどうぞ。







=====

この想いに気づいたのは、一体いつからだったんだろう?
――……それすらも、もう分からない。

どこまでも柔らかな笑顔が好きだった。
どこまでも優しい、暖かな心が好きだった。

傍にいると、いつもドキドキした。

……だけど、気づいてしまった。
あの子も彼女が好きなんだということに。

――……それこそ、当の本人よりも早く。

きっと、それに気づいてないのは本人と彼女だけに違いない
……そう愚痴を吐いていた親友の顔を思い出す。確かにそうだった。

彼女を見つめる紅の瞳は、どこまでも深い慈しみを湛えていて。
話しかけるその口調も、彼女に向けられるはにかんだような笑顔も。
誰が見ても本当に幸せなんだろうなって分かるくらいに綺麗なものだった。

だから、私はこの気持ちに蓋をしようと考えた。

この想いを告げたら。優しいあの子は、きっと困ってしまうから。
ごめんねって。困ったように謝る姿なんて、容易に想像できるから。

――……大好きな親友を泣かせてまで貫き通す想いなどいらない。


忘れよう。なかったことにしよう。……そう何度も思った。
今ならまだ、私のこの想いは引き返せる、と。

彼女に笑顔を向けられるその度に。喉から出掛かる言葉を飲み込んだ。
それに比例するように。胸の奥へと押し込められた溢れ出しそうな想いは
愛しさと、そしてどうしようもない程の切なさを交えて渦を巻いた。

私は笑顔で押し隠し、自身でそれに気づかないふりをした。

時間が経てば薄れゆく記憶と同じように、彼女への想いも薄れてしまえればいいのに。
こんなにも苦しいのなら、いっそ何もかも忘れてしまえればいいのに。

そうやって……、思うだけ。

だって。

もう何年も経つ今も、私は。……まだ。
彼女へのこの想いを――……離れないように両腕で抱えたままなのだから。

ああ。本当にどうしようもない。
情けない自分に、思わず苦笑が零れた。

――……私は、これから先もずっと。

彼女には、


【「好き」と言えないのに。】


終業式も終わり、しん、と静まり返った校庭の片隅。
ひっそりと隠れるように置かれたベンチが私の秘密の場所だ。

校舎からも大分離れているし、見渡す限り木々で覆われている。
自分が通っている学校にこんな場所があること自体知ってる人は数少ないと思う。
だから普段から誰も来ず、何かあったときには必ずと言っていいほど
ここにきてぼんやりと空を仰ぐのが常だった。

木の枝の隙間から漏れ出た光が帯を作り、辺りは何本もの帯で彩られていて。

ベンチへ近づこうと足を進めると、落ちた葉がかさり、と音を立てた。
さくさくと葉を踏みしめる軽い音を聞きながらベンチへと向かう。

時間のせいか、季節柄のせいか。手に触れた感触は何時もよりひんやりとしていた。
抱えていた鞄を下ろし、ぺたりとそのままベンチに腰をかける。

スカート越しに感じる冷たいそれに少しだけ身震いした。
暖を取るために首をすくめ、両手をブレザーのポケットへ入れる。
……いらないだろうと思って、手袋もマフラーもなかった。

朝はあんなにも暖かかったのに。
陽が落ちかけただけでこうも違うものなのだろうか。

「…………なんや、しゃあないなぁ…」

ため息を一つ吐き、空を仰ぐ。

吐き出された息が白く色づいて高く宙を舞い、暫くたゆたって消えた。
その様子をぼんやりと眺めながら、もう一度だけ息を吐き出す。

視界の先に入る空は狭く、そして段々と茜色から闇色へと変わる途中でもあった。
遠くでチャイムの音が聞こえる。職員会議がもう終わった頃だろうか。

袖をめくり、腕にはめていた時計を見ると、
もうすぐ5時になるところだった。


明日から冬休み。そんな時にも関わらず、すずかは習い事があるといい、
迎えに来たアリサと、終わると同時に早々と帰路に着いていた。
2人とも大変やな、なんてからかいながら別れて、残りの2人を迎えに行くと
すでに教室にはその姿はなかった。

……鞄はあるから、またいつもの呼び出しだろうか。


めずらしく一人きり。
――……そのまますぐに帰る気にもなれず、なんとなくここへと来たのだが。


「……ホンマ、あかん」


……羨ましい。

胸を押しつぶす程の痛みに襲われた。

彼女に想いを伝えることが出来る誰かが。
羨ましくて……仕方なかった。

「そんなん……今更やないか」

今日何度目になるか分からないため息。
きっと今、自分はどうしようもなく弱気な顔をしているに違いない。

「こんなのはあかんやろ? ……いつもの私らしく、やないと」

気合を入れるため、ぱんぱん、と冷えた頬を叩く。
そうして、帰ろうと腰を上げかけたところで――……

「あれ? ……はやてちゃん?」

背中越しに、柔らかな声が聞こえて。
その声にどくん、と心臓が跳ね上がった。

「……なのはちゃん、か」
「こんなところがあったんだね」

視線を周りへと這わせていた彼女は、
ややあって、にっこりと微笑んだ。

かあ、っと頬へ熱が集まるのを感じたけれど、
それを隠すように私も何時ものように笑う。

「実は秘密の場所なんよ」
「わぁ、そうなんだ? いいところだね」

私の隣へと座ろうとするなのはちゃん。
腰をかがめた瞬間に肩口からさらり、とその亜麻色が流れ甘い香りをたてた。

「……フェイトちゃんは一緒やないん?」
「うん、まだ戻ってきてないみたい」

だから校内探検してたの、と。そう言って笑った。

「はやてちゃん、迎えに行ったらいないんだもん」
「あはは、堪忍な~。」

吐き出された息がまた白く色づく。
思ったより長くここに居たのか、身を刺すような寒さが少しだけ痛い。

「はやてちゃん、寒くない?」

心配そうな瞳がこちらへと向けられる。
彼女は暖かそうなマフラーを巻いていた。対して私はそれがない。

「ん……せやな、ちょお寒いかな」
「えと、ちょっとだけ待っててね」

私の返事を聞くと同時に立ち上がり、どこかへ向かう彼女。
数分後、戻ってきたその両手には缶の飲み物が握られていた。

その一つを差し出される。
見慣れたラベルのレモンティー。いつも私が飲んでいるものだ。

なのはちゃんの左手にはミルクティーの缶が握られていた。
同じ会社のものだ。……だけど私はそれを飲んだことがなかった。

あまり甘党ではないから、というのがその理由なのだけれど。

「にゃはは。私のおごり。 温かいうちに飲もう?」
「お、そうか? ごちそーさんや」

しん、と静まり返ったその空気の中、プシュッと軽い音が2つ響く。
一口含むと、それだけで身体が急激に暖められていく気さえする。
ごくり、と飲み下すと口内にレモンの酸味が広がっていく。

「んぁ~っ、暖まるね~」

両手で缶を包み込み、美味しそうにそれを飲むなのはちゃん。
あまりに幸せそうなその笑顔は、今にも蕩けそうだった。

「なのはちゃん、最近ようそれ飲んどるね? そんなに美味しいん?」
「うん、すっごい美味しいよ!」

お勧めだよ~! と嬉しそうに笑い、また一口飲んで。

「ちょっと飲んでみる?」

それをこちらへと差し出された。
飲みかけで申し訳ないけれど、と頭を下げる彼女の言葉に首を振って
缶を受け取り、一口飲んだ所で……

「あ。そういえば……これって間接キスになるのかな?」

と、面白そうに悪戯を含んだ笑いを向けられて。

「……っ、んっ!」

喉を流れている最中のミルクティーが詰まり、盛大に咳き込んでしまった。

「ごほ、ごほっ!」
「わわっ! は、はやてちゃん大丈夫!?」

慌てたように私の背中を擦るなのはちゃんをからかわんでや、と嗜める。
……今時の小学生でもそんなことは言わないと思う。

かぁ、っと全身の血液が沸騰したような感覚さえ覚え、
今まで感じていた寒気などもう微塵にも感じられなかった。

「にゃはは、ごめんね。……でもはやてちゃんの真っ赤な顔、初めて見たかも」
「……あ~、いきなりそんなん言われたら誰でもそうなるやろ?」

――……まるで火傷でもしたかのように頬が熱い。
意識してしまって、なんだかそれ以上、この手の中にある缶に
口をつけられそうにもなかった。

そんな私の気持ちなど知る由もなし、といった感じに
なのはちゃんは鞄から何かを探しているようだった。

「なのはちゃん?」
「えっとね……あ、あった!」

ごそごそと何かを探っていた左手を差し出される。
その手のひらの上にあったのは、見慣れたチョコレートの包み。

「即席チョコレートミルクティー、かな。美味しいんだよ」

差し出されたそれを手に取る。甘い食べ物と甘い飲み物。
普段なら断りそうなものだったけれど、でもその笑顔が嬉しくて。

それを口に含むと、ふんわりと舌の上に柔らかな甘さが広がっていく。

「フェイトちゃんはあんまり甘党じゃないから。美味しいよって笑って
言ってくれるんだけど、無理してるのが分かるから……無理して勧めたら悪いかなって」

そう言って、頬をかくなのはちゃん。
う~ん……見事なまでに鈍いなぁ、この子は。

フェイトちゃんが不憫に思え、思わず苦笑した。
それでもフェイトちゃんのことを話している時のなのはちゃんの瞳は優しくて。

……また、ずきんと胸が痛んだ。

「なのは~。なのは~っ、うぅ……先に帰っちゃったのかな……」

瞬間、なんだか泣きそうなフェイトちゃんの声が聞こえてくる。

「フェイトちゃん、こっちこっち」

少し大きめに声を上げ、そちらへ手を振るなのはちゃん。

その姿を見つけるとぱぁっと嬉しそうに微笑んだフェイトちゃんが駆け寄ってきた。
何時もは綺麗な髪は少しだけ乱れ、この季節にも関わらず額には汗が浮かんでいた。

……きっと教室に戻ったらなのはちゃんの姿が見当たらず
必死に探していた、といったところで間違いないと思う。

相変わらずなのはちゃん一直線やなぁ、と微笑ましくなった。

「ごめんねなのは、お待たせ。帰ろうか」
「うん。……じゃあはやてちゃんも一緒に帰ろ?」

にこやかにフェイトちゃんへ向けられていたその笑顔が、
こちらへと向けられる。嬉しいはずなのに、……痛かった。

「あ~……ごめんな。ちょおクラスの友達待ってるんや。先に帰っとって?」

なぜか一緒に帰るとは言えなかった。……理由は分かっている。
――……だから、困らせたくはなかった。フェイトちゃんを、なのはちゃんを。

「え? そうなんだ。 その子はもう来そうなのかな?」
「あ~……どやろ? もうちょおかかるかも知れんね」

残念そうなその表情に、嘘を吐いたことが申し訳なくて。
更に差し込むような痛みが全身へと巡った。

「ごめんな、なのはちゃん。フェイトちゃん」

笑顔を作ったまま、謝罪をする。

「……なぁ、なのはちゃん。……このミルクティー、貰ってもええかな?」
「うん。もちろん! 美味しいでしょ?チョコもまだあるよ?」

嬉しそうに笑ったなのはちゃんにチョコレートを手渡される。
その様子を見ていたフェイトちゃんがなんだか苦そうに笑った。
フェイトちゃんにも勧めたと言っていたから、何か思い出したのかも知れない。

「あのね、本当はチャイと食べるともっと美味しいんだよ」
「……またそんなこと言ってるの、なのは」

苦笑するフェイト。
チャイだけでも甘いのに、更にそこにチョコレートが来るか、と私も思わず
笑ってしまった。いかにもいつも全力全開ななのはちゃんらしい考えだ。

「うぅ、美味しいのに~。」
「わ、私だって嫌いじゃないんだよ?ほ、ほら! うん。美味しいよね」

肩を落とすなのはちゃんと、それを慰めようと必死なフェイトちゃん。

申し訳なく思いながらも、私もええと思うよ? そう言うと
なのはちゃんは、ぱぁっと花開いたような笑顔になった。

「ちょうどウチにええ葉があるんよ。この前グレアムさんに貰ってな?」
「わぁ、本当!? いいなぁ~」

「今度飲もか? チャイなら淹れられるし」

本当に嬉しそうに笑うなのはちゃんが可愛くて。
……私は、とうとう甘党ではないことを打ち明けられなくて。

「……なのは、そろそろ暗くなるよ」

その会話が、少しだけ申し訳なさそうなフェイトちゃんの言葉で遮られる。
――……俯かれたその視線。

「あ、うん、ごめんね。……どう? もう来そうかな?」

出来るだけ私を一人にさせないようにと。
……その気遣いが嬉しくて。切なくて。苦しくて。

「うん、もう来ると思う。気ィ遣ってくれてありがとな、なのはちゃん」

にっこりと笑った私に、なのはちゃんも笑顔を返した。
ベンチから立ち上がると同時に、首に巻いていたマフラーが外されて。

「風邪引かないでね、はやてちゃん」

私の首に、それがふんわりと巻かれた。


「なのはちゃん、これっ!」
「私はもう帰るだけだから。次に遊ぶときに返してくれればいいよ?」

手を振って、その背中が遠のいていく。
遠目に、フェイトがなのはに自分のマフラーを巻いているのが見えた。

「……あかんのにな」

胸に、どうしようもない愛おしさが溢れて。
――……泣きそうだった。

誰にでも、どこまでも優しい彼女。
その優しさ上に、私は期待してしまうんだ。

手を伸ばせば、届いてしまうのではないかと。


「……あかんのに」

彼女の優しさが、残酷で。
どうしようもないほどに、胸がかき乱される。


暫くぼんやりとした後、少しだけ重い足で校門へと向かう。
……そこに、見慣れた鮮やかで綺麗な髪が覗き見えた。

「迎えに来てくれたん?」
「……余り暗くなると危ないですから」

手を取ると少しだけ冷たかった。
大分長くからここで待っていたのかもしれない。

「……ごめんな、シグナム。こんなんしかないんやけど…」

まだ全然飲んでいないレモンティーを差し出す。
少しだけ温くなってしまっていたけれど、暖かいものを探すにも、
今は他に何も持ち合わせていなかった。

「いえ、ありがとうございます、主はやて。頂きます」

ごくり、とそれが飲み下されて。
ややあって、少し苦くなってしまいましたね、とシグナムは笑った。

「ごめんな、シグナム」
「……いえ、美味しいですよ」

また、少しだけ冷めたレモンティーを飲むシグナムの隣で
私も、少し冷えたミルクティーを飲む。

初めの一口に比べ甘さの落ちたそれは、
それでもどうしようもないほどに甘かった。

「主がミルクティーとは……珍しいですね」
「……そやな」

笑って。また一口。

「……ほんま……甘いわ」

甘すぎて、涙が出そうだった。


私はきっと、彼女に「好き」と伝えることはないと思う。
口に出すことはないのだろう、と思う。

だけど、せめて。

彼女が好きだというものを、私も好きということは許されて欲しい。
……口に出すことを…許して欲しい。


「でも、これが一番好きなんや」


お願いだから。


どうか。


―――――――
END.
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No title



……え~……っと、……これは……?

はやて視点なのにここだけ”ちゃん”付けがされてないというご報告……
という感じに取ってしまっていいのでしょうか?

えとですね。これだけに関してはわざとです。

はやてにとっては認めたくない、見たくなかったことだったので
はやてとは別の、頭の中のもうひとりのはやてが他人事のように言ってる、
という感じを出したかったんです。なのでその描写についてはあっさりと、的な。

……うん。分かりにくいですよね。
私も今コメント返信を書いていて「わかりにくいよ!」と突っ込みたくなりましたもん。

汐薙の文才が至らず、申し訳ありませんでした;
ご報告、ありがとうございました。
WEB拍手
感想やリクエストなど頂けたら嬉しいですw  返信不要の方は頭に×をお願いします
プロフィール

汐薙

Author:汐薙
初めまして、汐薙と申します。
魔法少女リリカルなのはで活動中。

主な取り扱いカップリングは
フェイト×なのは
はやて×なのは です。

リンクフリーですので、貼るも剥がすもご自由にどうぞw
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