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番外編【君色の空】

SSイベントに参加させて頂いてきました!いやもう只ならぬ緊張っぷりを発揮してました。
だってですよ!右を向いても左を向いても、なのフェイ&アリすずを語る上で欠かせないような方々でですよ?緊張するなというのがもう無理な話です。
もう途中自分で何を言ってるのか分らなくなってました。

あれはもう、眠気のせいだけじゃないですね;
……参加された皆様、申し訳ありませんでした;
でも凄く勉強になりました、本当にありがとうございました(><)

……さて、ということで現実逃避にフェイなのを一本投下。
ちなみに甘くないですのでご注意を


==========

どこまでも高く真っ青に澄んで、心を突き抜けてくような青空と。
全てをその色に染めて、ゆっくりと陰を落としていく茜色の空と。
きらきらと満天の星と真っ白な大きな月を浮かび上がらせる闇色の空。


――……確かにどれも大好き。

見上げた空は同じものなはずなのに、時間帯によって様々な顔を見せていく。

でも。どんな綺麗な空よりも私は、
君のその蒼い瞳を見ている方が好きだった。

いつも、どんな時でも。凛と強い光を放つ深い深いその蒼は
どんな綺麗な空よりも色々な表情を見せ、ひたすらに私を惹きつけて放さない。


でも、その瞳は――……いつも、空ばかりを見ていた。

――……だから私も、空を見上げた。


その瞳と同じものを捉えていたくて。
その瞳に私の存在を捉えて欲しくて。

その瞳は何を見ているのだろう。
その瞳は空に何を描いているのだろう。

同じ空を見上げていても、やっぱり私は”青”よりも”蒼”に惹きつけられて。
好きだと言ってもらえるこの青がどうしようもないほどに羨ましくて。

その蒼を惹きつけて止まないこの青に、どうしようもないほどに、嫉妬して。

まだ私達が小さかった頃に、彼女の隣で睨むように見上げたその空は。
悔しいくらいどうしようもないほどに綺麗だったことを、
あれから2年も経った今でも――……


心に焼きついたように、はっきりと覚えている。

-------------

授業も終わり、2人して家へと向かういつもの道。
ちょっと寄り道していこう?そう切り出されて。

いつもより少しだけ長くなのはの傍にいられることが出来るその提案に、
二つ返事で応えた私に、なのはは「よかった」と、とても嬉しそうに笑った。

少しだけ紅潮させた、まだあどけなさの残るその表情がとても可愛くて。


――……どくん、と心臓が跳ね上がって。

それを気づかれないように笑顔で、どこに行くのかな、と言葉を続ける。

「こっちだよ、フェイトちゃん」
「うん」

嬉しそうに指で示して、その方角へと足を進めるなのはに従って、私も足を進める。


――……こんなに、傍にいるのに。

そんなことをぼんやりと思いながら、ころころと表情を変える横顔を見つめて。
……ふいにまた、いつもの……じくじくと波を打つような胸の痛み。


もう少し手を伸ばせば、その柔らかい手のひらに触れられて。
もう少し勇気があれば、その暖かい身体を抱きしめることが出来るかも知れない。


でも……もし、この気持ちを告げたら、その時は。
なのはは私のこの想いを、受け入れてくれるのかな……

――……それとも、


「フェイトちゃん、着いたよ」
「……ふぇっ」

その声に意識がこちらへと引き戻される。

顔を上げると、すぐ間近に私の顔を覗き込むようななのはの顔があって。
びっくりして思わず仰け反る。心臓が痛いくらいに激動を打って、苦しい。

真っ赤になったその顔を隠そうとして視線を反らすと、視界の端に
一瞬、なんだか悲しそうな表情のなのはの姿が映りこんで。


――……え?

もう一度なのはの方へ視線を戻すと、そこにはいつもと同じような顔をしたなのは。
どうしたの?と笑顔で答えるなのはに、なんでもないよ、と返す。

――……私の……見間違い、だったの……かな

1、2回頭を左右に振って、先ほどまでの複雑な感情を頭の隅から追い出す。
そうして目の前に広がったそこは、現実から切り離されたように静かで。
――……たださわさわと風に撫でられて揺れる木々があるのみだった。

「もともとは公園を作る予定だったけど、途中で中止になってね。今は空き地なの」

ここからだと何も遮るものがなくて、空が凄くよく見えるんだよ?そう笑って。
目を細めて空を見上げたなのはに習って、私も空を見上げる。

「なのはは本当に空が大好きなんだね」
「うん、大好きだよ~!」


大好き。

私に言われた訳でもないのに、その瞬間頭が真っ白になって。
我に返って、そんな情けない自分に苦笑して。

「なのはは、やっぱり青い空が一番、好き…なんだよね?」


好き。なのはに向けたその言葉が少しだけ震えていたのが……分かった。

――……気持ちを打ち明ける訳でも、ないのに。
その言葉をなのはに告げることが、ひどく――……怖い。


「フェイトちゃんは?」
「……私?」

そんな気持ちを紛らわそうと空を見ていた私に、質問で返される。

なのはにしては珍しいなぁ、なんて思いながらも。
私はどんな空が好きなんだろう、とそう考えてみる。

でも――……そんなの、考えるまでもなくて。

私が好きなのはただ一つだけしかなかった。


「私は……。……私も、真っ青な空……かな」


澄んだ青い空は、煌めく蒼い瞳。
白い雲は、身を包む純白の防護服。
柔らかい陽の光は――……存在そのもの。

真っ青な空は、見上げるたびにいつでもなのはのことを想い描かせる。
そのたびに胸はつきんと痛むけれど……それでも好き。

そんな真っ青な空の中で気持ちよさそうに飛んでいるなのはが、大好き。


好きで。本当に大好きで。どうしようもないくらいに。
苦しい位に――……大好き。

途端にまたあふれ出しそうになる思いを、胸の奥にぐっと押し込めて。
頭を無理やり真っ白にして、空を見続ける。

「私は、真っ暗な空が好き。…優しい光を放つ黄色い月が凄く……凄く大好き」

震えるようなその声に視線を横へ向けると、 同じように
空を見上げていたなのはと、目が合った。
いつからこちらに向けられていたのだろう……

その顔は、なんだか少しだけ困ったような表情で。

「だから、夜の空が一番……かな」


――……そう、続けた。

***

自宅に着いた頃には、ずいぶんと暗くなっていた。
着替えて夕飯を家族で食べて。

自室へ戻ってから、なんとなく空が見たくなってベランダに出る。
手すりに寄りかかりながら、真っ暗に染まった空を仰いだ。

――……今日は、満月。
星一つないその中で、一際存在を浮かび上がらせる真っ白な大きい月。

「夜の空が、好き……か」

なのはの言葉を咀嚼するように思い出して、同じ音を乗せて言葉を紡ぐ。
なんでだろう。なんで夜の空なんだろう。ふいに、そんな考えが巡る。

なのはは絶対に青い空が好きでいるとばかり思っていたから、意外だった。

だって、前までは青い空が大好きだと嬉しそうに、そう言っていて。
いつもあんなに楽しそうに青い空の中を駆けていたから。


ぼんやりと見上げていると、白いものが空から舞い落ちてくる。

ああ、そういえば今日は夜から雪が降るって天気予報で言ってたっけ。
――……ふとそれに指で触れると、じんわりと溶けていく。

降り始めた粉雪は次第にその数を増して、真っ暗な中にその白がよく映えて。
雪によって冷やされた空はとても澄んでいて、いつもより高く感じられた。

「優しい光を放つ黄色い月……」

そう言っていたな、と、月を見ると確かに光は放っていた。けど、
私にはその光は、いつもと同じに無機質な冷たいものにしか感じられなくて。

――……とてもじゃないけど優しいとは……感じられなかった。


なのはは優しく感じるのかな……。
そのまま、粉雪が舞っていくその暗く高い空と、その月を見上げる。

暗い空が好きだと言ったなのはの声は、とても優しくて。
その声に胸が凄くドキドキして。でもそれ以上に――……痛かった。


――……ねぇ、なのは。

いつかその優しい好きが空以外に向けられるのかな
いつかその優しい瞳が、私以外の誰かに向けられちゃうのかな


嫌だよ……そんなのは……嫌……、だ。


ずるずると力なく座り込んで、冬の空気で冷えた手すりを掴む。
ぎゅっと握り締めると、手のひらに痛むくらいの冷たさが染み込んでいく――……


好きっていったら――……なのは、私のこと嫌いになっちゃうのかな
なのはのこと……困らせちゃうかな。


またいつもの堂々巡り。
ぐるぐる巡って。ぐるぐる痛んで。

何度告白しようと思ったかは、もう分らないくらいで。
その度に、なのはに避けられるのが怖くて、言えなくて。

幾度諦めようと思ったんだろう。

避けられる位なら、親友のままずっと一緒にいれる方が、いい。

何度――…そう考えたんだろう。


なのはの隣で、「親友」として過ごして。
なのはの隣で、「親友」としてなのはを見守って。

なのはに好きな人が出来たら、私に出来る限り応援して。

それで、それで――……笑顔で、おめでとうって――……

指が真っ白になる位に力いっぱい手すりを握った手が、がちがちと震えた。
堪えていた涙が、溢れ出して――……止められない。

「そんな、のっ!言えるわけ……ないじゃないかっ!!」

流れ出た涙は、止まらない。


吼える様に搾り出したその声はかすれて、喉元で詰まって。
形を成す前に――……嗚咽へと、変わった。


「ごめんね……なのは…。私はなのはが、好きだよ…。」

空を見上げたままの頬は、溶けた粉雪と溢れ出た涙が混じり合い冷えていく。
それでもそれに構わずに、私は空を見上げて擦れた声を紡ぐ。

「なのは、ごめんね。私は……私、は…なのはが、大好き」

抱きしめたい。その柔らかい温度を、腕の中で感じたい。
好きって言って、抱きしめて欲しい。

何度も、何度も。

願っても、祈っても伝わらないその想い。
きっと伝えてはいけない……その、想い。


気づいて。

気づかないで。


お願い。お願い。

「おねがい…私を、嫌いに……ならないで……」

ぐちゃぐちゃな気持ちのまま。ただ胸の奥が、苦しくてたまらなくて。


でも大丈夫。明日からはまた、いつものなのはの「親友」でいられるから。
なのはの隣で、この想いが溢れないように。

いつものように笑って過ごすから――…だから。


今日だけは、お願いだから。

「うっく……ぁう…、うあああああ……」


溢れて零れて、どうしようもなくなりそうななのはへの想い。
捨てようとは思わない。逃げようとは思わない。だけど。

大きすぎる想いに、耐え切れない心が痛みと不安に悲鳴を上げて。
どうしようもない気持ちを吐き出すようにただひたすらに――……泣いて。



そんな私を照らし出す月の光は、やっぱりとても……冷たかった。



END
-------------------
現在進行形で甘いのばかり書いていたのでたまには、ということで
少しだけ(?)ほろ苦いものを。

時間軸としては、中編~フェイトの心情~の少し前で
【君が、大好き】のフェイトさんの冒頭語りと、
【ビターチョコレート、溶かします】のなのはさんの冒頭語りの伏線回収…

な、ハズ!のシロモノ(何そのテケトー加減 ∑(@□@))

BGMに奈々さんのアルバムをかけていたので、少しばかり
Orchestral Fantasiaの歌詞に絡めてみました。

え?どこが?という突っ込みはナシの方向で。
ええもう、本人が一番分っておりますので!!(土下座ならぬ土下寝で)

ああああ…石…っ石を投げるのはご勘弁を…! orz

いや、でも汐薙はOrchestral Fantasiaの詩が凄く好きです。
とくに「言葉なんかじゃ、笑顔なんかじゃ、祈りなんかじゃ伝わらなくて」の
フレーズのところとか、たまりません!好きすぎてヤバイですww(怖い)

でもあれですね、よく見直すと
なんだ結局ノロケてるじゃないか、な内容になってしまってますね;
……基本甘々派ですから!(逝って来い

では、ここまで読んでいただきありがとうございました(><)ソシ
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プロフィール

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Author:汐薙
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魔法少女リリカルなのはで活動中。

主な取り扱いカップリングは
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