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【果てない願望叶わぬ想い~後編~想いの螺旋】

フェイト視点になります、とここでは短めに語らせて頂きます




==========

「フェイトちゃんで、いっぱいにして」

その言葉を聞いたそのときに。

ああ、やっぱりなって――……思った。
ただ――……胸が、張り裂けそうだった。

こんなに心が絡まり合った、私の大好きでたまらない人が、
きっと私が目を覚ました次の瞬間には――……いなくなっている。


そしてもう、「今、腕の中に居てくれているなのは」には二度と会えない。

なのははいつも私が悩んでいるときは助けてくれた。
一緒に悩んで、一緒に笑って、一緒に泣いて。

じゃあ……――彼女が悩んでいるときは、私はどうすればいいの?


そんなぐちゃぐちゃの考えのままに、彼女の求めるままに抱きしめて。
何度も何度も名前を呼んだ。何度も何度も好きって言った。


いかないで。

――……その言葉の代わりに、何度も言った。


どうしたらいいの?

何が彼女のためになるの?

分からない。そんなのは分からない。


それでも。

[行かないで]そんな想いを必死に押し隠して、ひたすらになのはを抱きしめた。

なのは。


お願いだから。

これが最後だなんて、その肌に刻まないで。


過去のことにしないで。

未来を求めて。


私のことをまだ好きと言ってくれるのなら。
その想いを言葉にして、伝えて欲しいんだ。

私はあのときに誓った。そしてその誓いは今も寸分違わず狂いもしない。


なのは。私は――……

--------------------------

「……ヴィータの気持ちは、私にも分かるから。……だから、」

……そう。確かにヴィータの気持ちも分かるんだ。
きっと悲しくてどうしようもなくて、辛くて……しかたなくて。
やりきれない大きな想いに押しつぶされそうになってる。

……きっと。

なのはに告白する前の私がそうだったみたいに。


「……だから、ヴィータと話がしたい」

静まりかえった部屋の中で、廊下のタイルを叩く靴音が
こちらに向かってくるのを感じた。カツ、カツ、と。
その靴音は部屋の前で止まり、それからしばらくしてコンコンと
部屋のドアが叩かれる小さな音が部屋に響きわたる。

「…………誰かな?」

返事は、ない。

しんと静まり返ったドア。
それでも私は前には多分彼女がいるのだろ、そう感じていた。

「……ヴィータ、だね」
「…………あぁ」


――……硬く目を瞑って、深呼吸して。


「……なのはは、そこにいるんだろ?」
「…………うん」

また、訪れる沈黙。

「このままでいい。……少しなのはと話させてくれ」

ひどく苦しそうなその声に、なのはの方へと視線を向ける。
なのははシーツに包まったままゆっくりとドアへと向かい、

そのまま、その前にしゃがみこんだ。

「……ヴィータちゃん」
「なのは、か」
「うん」


「……なのは。やっぱりお前は……そいつといろよ」

「……え?」

そのヴィータの態度の急変に二の句が告げないなのはは、
どうして?と言う様にただ、目を丸くしていた。

「……昨日、一晩考えたんだ。……お前がいなくなったあの後に。ずっと」
「……うん」

「……お前は、やっぱり……笑っていてくれ。なのは」

苦しそうに紡がれる、その言葉。
私も制服を着込むと、ゆっくりとドアへと向かう。

すると、テスタロッサは傍にいるか?と声を向けられた。

「……ここにいるよ」
「あたしが言えた義理じゃなんけどよ。……なのはを、泣かせないでくれ」


それだけ言うと――……カツ、カツと部屋を離れるその音。
それに弾かれるように、すぐにドアを開けてヴィータの後を追った。

「ヴィータ!!」

四つ目の部屋の前を過ぎた頃だろうか。
やっとその姿を捉えることが出来た。

酸素が足らない頭は少しだけ朦朧として。
――……心臓が焼けるように熱い。

「……なんで急にって……聞いてもいい、かな」

嫌ならいいんだ。そう続けると、やっぱりお前は人がいいなと苦笑される。


「……あいつは真っ直ぐで優しい奴だから。
 私が行動を起こせば……きっと傍にいるって言うって……分かってたんだ」

「……うん」

「隣で笑って欲しかった。あいつの笑顔が見たかった。
 ――……でも、あたしがあの時に思ったのは……泣かせてぇ、
 あたしのもんにならねぇならぶっ壊してぇ、そんな気持ちだった。」


ぐっと涙を堪えるように拳を握って、

「こんなのは……あたしがしたかったことじゃ、ない」
「……ヴィータ」


「初めはそれでもいいと思った。傍に居てくれるなら、構わないと思った。
 ……けどな。表では笑ってくれても、影では……あいつは、きっと……。
 お前を想って、泣くんだろ?」


――……どうして。
どうして人は、人を好きになるんだろう……


「傍に居てくれる。その言葉だけで……もうあたしは、十分だ」


――……どうして。

「だから、お願いだから。……なのはを、頼む」

ぐっと捉まれたその腕は、痛いくらいに震えていて。
――……胸がただ、苦しくて……どうしようも、なくなる。

「なぁ、テスタロッサ……、」


ヴィータのその呟かれた言葉は、誰もいない廊下へと反響して消えていった。
私はヴィータの瞳をみつめたまま、ただ頷くことしか……できなくて。


そのまま背を向けて、扉の向こうへと消えていくヴィータの背中を

ただ見守ることしか、出来なかった。

***

「……ただいま、なのは」
「フェイトちゃんっ、ヴィータちゃんは?」

相部屋へと帰ると、心配顔のなのはに出迎えられて。
その問いに、これから仕事みたいだから……
今はもう本局へ言ったよ、そう紡ぐ。

「……なのは」
「うん?」

「ううん、なんでもない」


「ごめん」――……ヴィータにそんなことは……言えなかった。
謝ることはきっと、もっと彼女を傷つけてしまうから。

「フェイトちゃん……?」


だからせめて。

彼女に言われた、このことだけは……きっと守るよ。


「……ずっとずっと。大好きだよ、なのは」



――……絶対に――……守るよ。


=============
世界には沢山の人たちがいて、その分の想いがあって。
すれ違うこと、分かり合えないことが沢山あると思うんだ。

だから、つながりあえたのは奇跡に近いんだよ。

だから。

冗談でもその繋がった想いを自分から断ち切るようなことはするな。

恥ずかしがることなんて後でもできる。

だから。

後悔なんて絶対にするな。
好きなら好きってちゃんと目を見て言ってやってくれ。


ずっと……幸せだなって――……思わせてやってくれ。
お前にはそれができるんだから。

だから。


――……頼む。
あたしが好きなあいつの笑顔を、消させないでくれ。
==============

END

最終話【想いの果て】へ

-------------------------
ただのヤンデレにはしたくなかったんです、とまず一言。
皆精一杯一生懸命に悩みました。それはヴィータも同じです。

好きだから手に入れたい。好きだから壊したくない
そんな想いの中、ヴィータは後者を選びました。

一話目の物語の冒頭でも言っていたように、
なのはの笑顔が好きだから、それを壊すことなんて出来ない。
それが最後までヴィータには残っていました。

……というのが上手く伝わっていればいいのですが……。
何とも文章能力が低いことが悔やまれます(つ□T)ゴメンナサイ

そんなこんなで次回が最終話、ヴィータ視点。
絶対に救いようのない世界なんてないんだよ?

そんな物語です。


では、ここまで読んで頂き、本当にありがとうございました。
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プロフィール

汐薙

Author:汐薙
初めまして、汐薙と申します。
魔法少女リリカルなのはで活動中。

主な取り扱いカップリングは
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