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【果てない願望叶わぬ想い~中編~なのはVer.2】

ここでなんとフェイトさんのターン!



==========

フェイトちゃんは、誰にでも優しくて皆に人気があるから。
――……だから平気……だよ、ね?

初めは、もしかしたら悲しむかも知れない。

……でも、大丈夫だよ。

あなたの周りには、あなたを思っている人達が沢山いてくれるから。
寂しく思うことなんて……何もないんだよ?

……ただ、私という存在がなくなるだけだから。
開いた穴は、流れゆく時間が癒してくれるはずだから。


だから。

きっとすぐに、開いた穴なんか塞がっちゃうから。

――……そしたら、私がいなくても。

考えるのは……本当は凄く、嫌なんだけど……。
――……誰かの前で、また。


いつもの……あの綺麗な笑顔で――……笑ってくれているよね?

-----------

時計の針は、5時を指そうとしていた。


薄暗い部屋の中、朝の陽が少し入り込んでいるせいか
窓のところだけは、この世界から切り取られたように明るくて。

もう太陽が昇り始めたんだろうか?そう思って窓へと視線を向けると、
大きく開かれたカーテンから覗く空は、まだ意外にも薄暗かった。

……それでも、段々と遙か向こうの方は明るくなり始めていて。

黒と青と赤が交じり合った空は、本当にいつも見ているものと同じ
それなのかと疑いたくなるくらいに澱んで見えた。

――……光の屈折がそう感じさせるのだろうか?
あるいは私の心の中が空に移りこんでそう見えるだけなのかも知れない。

そんな思わず浮かんだ考えに我ながら苦笑することしか出来なかった。

ああ、だめだなぁ、なんて。


隣に視線を戻すと、相変わらずぐっすりと寝入っているフェイトちゃんの姿。
……部屋を出るのなら…今しかないのかも知れない。

彼女の深い綺麗な紅は、きっと私の考えなんてすぐ見通してしまう。

だからあの瞳に見つめられてしまったら、きっと私は。
彼女の優しさに縋ってしまう――……だから。

「だいすきだよ」


その暖かい頬に指先を這わせて、何度も何度も撫でて。

入り込む陽の光を反射してきらきらと輝く
綺麗な金色の髪に触れて、やんわりと手ぐしを通す。

そのまま寝ている彼女の頬にキスをして、
起こさないようにゆっくりと身体を持ち上げた。

――……瞬間、かけていた毛布がずれて、フェイトちゃんの裸の肩が覗く。
いつも通り綺麗なその肌には、色濃く沢山の紅い花が散りばめられていた。

「……ごめんね、フェイトちゃん……」


痕を残したら余計に寂しい想いをさせてしまうかも知れないのに。
……それでも、もう――……。どうしようも、出来なかった。

自分にかかっていた毛布をフェイトちゃんの肩までを覆うようにかけて、
寒いから風邪引かないようにね?と、言葉を紡いで。

起き上がろうと左腕に体重をかけて、ぎし、と軋むスプリングの音と共に
まだ少しだけ気だるい身体を動かす。

何も身に着けていない上半身が外気に晒されて、少しだけ肌寒い感じがした。


「私……もう、行く……」

フェイトちゃんの顔を見れないそのままにそう言葉をつなげようとした
次の瞬間に――……

まだベットについていた左手を引かれて、身体が後ろへと倒れこむ。


感じられるのは、まだ私の体温が残っている温かなシーツの感触。
そして両肩を抑えつける震える手のひら。

「……行かないで、なのは」

鼻腔をくすぐる甘い香りと、降りかかる金色の髪。
見上げた先には――……苦しさに溺れてしまいそうな、深い紅と。

――……ぱたぱたと私の頬に降り注ぐ、涙の雨。


「……フェイトちゃん……」
「私が……、全然気づいてないと……思ってた?」

ぎゅっと肩を押さえつけられている手に力が増して。


「私が……何年なのはだけを見てきたと思ってるの……」

覆いかぶさっているそのままに、少しだけ熱い額を力なく胸元に押し付けられる。
溢れて零れた涙は肌を伝い、シーツに染みてはその跡を消していく。

「……ごめん……フェイトちゃん……」

「ヴィータに……何か言われたの?」
「……ヴィータちゃんは関係ないよ……私が……」


「だったら何でそんな苦しそうな声をしてるの!!」

初めて聞く、フェイトちゃんの吼えるような声と。

「どうしてなのはが……そんな悲しい顔、してるの……」

きっと、私よりも、もっとずっと辛くて悲しそうな――……その表情。

「………ごめんね」

「……なのはが私のことを嫌いになって私から離れるのなら……
 きちんとなのはが決めたことなら、私は何にも……言わない……から。」
「……」

「だから、言って。なのは」
「……なに、を……」


「私の事が嫌いって」


「――……っ」

そう言って、くっつけられていた額を持ち上げて。
押さえつけられていた手のひらが離れて、私の両肩の傍へと添えられた。

――……見上げた先の深い紅に、言葉を促すように見つめられる。

「私は……ふぇいと、ちゃん……が……」
「うん」


「ふぇいと、ちゃんのこと……が」

その先の言葉は、喉の奥に張り付いてしまったかのように出ない。
……出せない。出せるわけない。

例え冗談でも……そんなことは

「……言える訳……ないよ…っ」

”嫌い”……それだけは、絶対に言ってはいけない。
何よりも一番……フェイトちゃんを傷つけてしまう、言葉だから。


「フェイトちゃんは……ずるいよ……」
「……ごめんね。でも……よかった」

やさしく頭を撫でてくれているその暖かいてのひらの温度に。
――……堪えていた涙が、一気に溢れるのを感じた。

「……もしなのはがヴィータのところへ行ったとしても。
 少しでもまだ私を好きだと思ってくれているなら。

 ――……私は……きっとなのはを迎えに行く」

「それは……だめだよ」
「どうして?」

「……もうこれ以上、フェイトちゃんは傷つかないでいいんだよ?」

いつも、笑っていて欲しい。世界には、まだまだたくさん
フェイトちゃんを思ってくれている優しい人たちがいてくれるから。

――……だから。

「――……っ」

言いかけた言葉はフェイトちゃんの唇で塞がれて、そのまま外には出ずに
飲み込まれる。離れようともがくと、ぎゅっと腰を引き寄せられて、
更に、まるで噛み付くように深く口付けられた。

息苦しさに頭が朦朧として、縋るようにぎゅっと抱き返すと、
抱きしめられていたフェイトちゃんの両腕に力が入るのを感じて。

「……なのははいつもそうだ!

 思ったことを笑顔で押し殺して、周りには気づかせないようにする。
 心配かけさせないようにってそれがバレバレなのに、大丈夫だよって笑う。
 
 自分のことより他の人の心配ばっかりして、結局は自分が傷ついて!
 ……いつも……いつも、そうだ」


「……フェイトちゃん……」


「なのに……どうして。どうして、なのはが傍にいてくれないことの方が辛いって
 気づいてくれないの……?」

耳を凝らさなければ聞こえないほど掠れたその声は、ひどく切なくて。
もう……どうしたらいいのかも分からなかった。

「……でも……ヴィータちゃんが壊れるところも……私は、見たくはないの」


……どうすればいいの?

一体、何が正しい答えなの?


「……ヴィータの気持ちは、私にも分かるから。……だから、」

フェイトちゃんの言葉が、今はもうすっかり明るくなった部屋に響く。


それからしばらくして。

しん、と静まり帰った部屋の中で
――……廊下のタイルを叩く靴音がこちらに向かってくるのを感じた。


~後編~【想いの螺旋】へ
------------------


=======================

遅くなりましたが、時空管理局様

捕捉、本当にありがとうございました!
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フェイトさんのターン!!
フェイトもヤンデレにすると収拾がつかなくなるので、止めました;
いや、それだとなのはが大変かな……と。

今でも十分に大変ですが(本当だよ)

なのフェイ視点から見るとヴィータが……な感じに思われますが、
ここでは、「決してそうではないんです!」とだけ言っておきます。

痛い系を書いてると自分の文章力のなさに泣けてきますね…… orz
でも最後まで頑張ります!そのあと甘々をがしがし書くんだっ!!

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プロフィール

汐薙

Author:汐薙
初めまして、汐薙と申します。
魔法少女リリカルなのはで活動中。

主な取り扱いカップリングは
フェイト×なのは
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