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【果てない願望叶わぬ想い~中編~なのはVer.1】

ちょっとキリのいいところまで更新~。ということで。
相変わらず痛い内容が続いてます;ゴメンナサイ;;




==========

「フェイトちゃんと付き合うことになったの」

そう皆に報告したのは確か半年くらい前だったろうか。
ちょっと照れくさくて、でも幸せいっぱいで。

「おめでとう」

皆口々にそう言ってくれた。本当に、嬉しそうに。

「そうか、よかったな」

ヴィータちゃんも、そう言ってくれた。


――……でも、振り返ってみると「おめでとう」と言われたことが
なかったことに、今更ながらに気づいた。

どうしてあの時の私は彼女の気持ちに気づいてあげられなかったんだろう。
自分の幸せが嬉しくて。目先のことばかりに捕らわれていた。


――……どうして、こうなってしまったんだろう……なんて。

そんなの、考えるまでも無かった。
私が、こんなことをさせてしまうまで




彼女を追い詰めてしまったんだ――……


------【最後の夜】------


「ぶっ壊してやろうか」

そう言ったヴィータちゃんの目は、澱んでいて……冷たかった。
だから、すぐに分かってしまった。ああ、本気だって。


ダメだよ、――……それだけはダメ。


あんなに辛い思いをしてきたフェイトちゃんの壊れていく姿なんて
2度と見たく、ない。――……絶対に、嫌だ。

あんなにも優しい笑顔で微笑んでくれる彼女を。
あんなにも優しい笑顔で微笑むことができる彼女を。


――……壊したく、ない。


だから決めた。

「私は……ヴィータちゃんの傍にいるよ?」


フェイトちゃんは、もう誰にも傷付けさせたりなんて……しない。
私が全てのものから彼女を守る、そう決めた。

幼いあの日に。私は彼女だけの盾になる、そう誓った。


だから。


……それに……ヴィータちゃんのことも。
あんなにも優しかったヴィータちゃんをここまで歪ませてしまったのは

……紛れも無く私なのだから。


ごめんね……ごめん、なさい。

「ずっと、傍に居るから」


ぎゅうっとヴィータちゃんを抱きしめて頭を何度か撫でると、
その身体がびくりと大きく跳ね上がる。

――……私より一回り小さいその身体は、驚くほどに冷たかった。


「本当に……傍にいてくれるのか?……いい、のか?」
「うん……いいよ。ヴィータちゃんがそうして欲しいなら
 ……でも……ごめんね。私に……一晩だけ時間をくれないかな」


***

一晩だけからな。……必ず来いよ。そう――……言われて。
分かったよ、そう約束して、私は休憩室を後にした。


本当は、どうしようもないくらいに苦しくて。

どうしてこんなにも私は、って、情けなくて。


ぐちゃぐちゃな気持ちのままに廊下を駆け抜けた。
酸素が足りなくなった肺が悲鳴を上げて、頭がくらくらして。

それでも構わずに駆け抜けた。


――……どうしたらいいのって。
誰か助けてよって縋るような気持ちを振り払うように、ひたすらに。


そのまま本局を出て、局の宿舎の相部屋へと向かう。

シグナムさんに、フェイトちゃんを部屋まで送ってあげてください、
そうお願いしてから大分経つから、きっともう着いている頃かも知れない。



あの後――……結局、休憩室にはやてちゃんはいなかった。

場の空気を読んだシグナムさんが、気遣って言ってくれた一言だと分かったのは
休憩室についてしばらく経ってからのことだった。

でも、2人の様子が気になって仕方なくて。宥めてくれていたシグナムさんに
フェイトちゃんが心配だから見てきてあげてくださいって言ったのは私だった。

……きっとフェイトちゃんのことだから、
何か無茶するかも知れないそう思ったから。


――……フェイトちゃんは誰よりも、優しいから。
一人だと悩んで塞ぎこんでいるに違いないかなって。

それは、いつまで経っても治らない彼女のいけない癖。
彼女が悩んでいる時は、仕方ないなぁ、なんて笑いながらくすぐるのが私の仕事。

そうすると、笑いに耐えるのを我慢できなくなった彼女が
「真剣に悩んでるのに~」なんていいながらも
ちょっと拗ねた顔して私にくすぐり返してきて。

そのまま一緒に笑い合うと、悩みなんてすぐに吹き飛んでしまって。

なのはには敵わないなって。
あの、いつものはにかんだ笑顔で笑ってくれて。


その笑顔が――……私は凄く、大好きだった。


「ただいま、フェイトちゃん」
「なの、は……」

がちゃりと大きくドアを開くと、今にも泣き出しそうな表情のフェイトちゃんと
なんだか申し訳なさそうなシグナムさんの姿が映りこんだ。


「うん、ただいま。フェイトちゃん」
「なのはっ」

ぐったりとベットに預けていた身体を起こして飛びつくように抱きしめられる。
力いっぱい抱きしめられてちょっと苦しかったけれど。

でも――……嬉しかった。

「……もういいのか?」
「はい、ありがとうございました」

なんだか腑に落ちないという表情を一瞬見せたシグナムさんに、
笑顔でそう答える。心の中を暴かれないように。

……できるだけ、いつもの笑顔を作って。


「……そうか。では、私はここで失礼するよ」
「すみません、ありがとうございます。シグナムさん」


バタン、と扉が閉じられて。
――……部屋の中に静寂が広がる。

ぎゅっと抱きしめたまま離そうとしないフェイトちゃんの頭を
何度か優しく撫でると、抱きしめられていた腕の力が少しだけ増した。

「……ごめんね、心配かけて」
「……っ、うん」

ありがとうね、そう言ってまた頭を撫でると
その手に少しだけ冷たい頬を摺り寄せられた。

「だいじょうぶだよ」

そう答えたけど。きっと私が帰ってくるまでは泣いていたのかも知れない。
その声は少しだけ掠れていて、私の胸元から見上げるようにして
こちらに向けられているその表情はいつもよりも少しだけ幼く感じた。

「大好きだよ。フェイトちゃん」
「…うん」
「ずっとずっと。大好き」

……ずっとフェイトちゃんだけが、大好きだよ。


「フェイトちゃん」
「……どうしたの?なのは」

フェイトちゃんの手を引いて、ベットへと一緒に倒れこむ。

そのままフェイトちゃんの胸元に耳を当てて抱きしめると、緩やかな鼓動が
耳に心地よかった。とくん、とくんって。
いつ聞いても凄く安心する、その音。

――……もう…聞くことは2度と出来なくなってしまう……その音。

胸が、苦しくて。溢れそうになる涙をぐっと堪えた。


「抱きしめて。フェイトちゃん」

縋るようにぎゅっとその温かい身体を抱きしめる。

その瞬間に静寂を切り裂くように、
壁にかけてあった時計が時刻を教える予報を放つ。


[ただ今の時刻、午後8時です]


約束の時間まで――……もう、わずかしか……なかった。



「私を……フェイトちゃんで、いっぱいにして?」

薄暗さに包まれた部屋の中で、妙に掠れた私の声だけが響く。
その様子に戸惑っていたフェイトちゃんと目が合って心臓が、跳ねた。


どこまでも澄んだ――……深い綺麗な紅。

その綺麗な瞳に見つめられていると、いつも凄くどきどきした。


他の人にもそんな瞳を向けているのかと思って嫉妬したこともあった。
フェイトちゃんは誰にでも優しくて、綺麗で。人気者で。

でも……その度によく、なのはだけが大好きだよって言ってくれた。


「……うん」


凄く優しい声で。愛してるよって、言ってくれた。


「ん……ぅ…はぁ…」
「ん…ちゅ…」

優しい舌に唇を撫でられて、そのままゆっくりと割り入れられる。
そのまま私も舌先を伸ばして絡めた。

段々と呼吸が苦しくなっても、それに構わずにフェイトちゃんの唇を塞ぐ。

――……激しいけれど胸の奥が温かくなる……そんな、キス。

「ん……ぷは…っ」
「……ぅ…んはっ」

離れたくはなかったけれど、さすがに息が続かなくなって唇を離すと
眼前には照れたような表情のフェイトちゃん。

それにつられるように私も少しだけ照れたような笑みを浮かべた。

そのままお互いの着ている服を脱がしあって。


――……熱い手に肌を撫でられて、甘い痺れが身体を駆け巡った。


「なのは……大好きだよ」
「私もっ……大好き」


本当に……フェイトちゃんが、大好き。

苦しいくらいに。好きで好きで仕方なくて。

「ふぇいとちゃん、好き」
「うん、私もなのはが大好きだよ」


何度も何度も名前を呼んで、何度も何度も好きと言った。
――……それこそ、もう何回目なのか数えるのも不毛なくらいに。


抱きしめられている間はずっと手を握っていた。

ぎゅって。離れないように力いっぱい。



――……温かい身体に抱きしめられながら。
このまま朝が来なければいいのにと

そう、――……何度も祈った。



本当は――……離れたくなんか……ないよ……


でも。


フェイトちゃんを壊されたくない。ヴィータちゃんも。
……あんないい子に歪んで欲しくなんて、ない。

だからきっとこれが一番の最善策なんだと、思うの。



だから――……ごめんね



「フェイトちゃんっ!――…っ!!」


我侭な私を、許してください


***


気だるさを感じながらもゆっくりと目を開けると、
まだ辺りは暗闇が支配していた。

――……時刻は午前4時。


隣に視線を向けると、そこにはフェイトちゃんの穏やかな寝顔。
ゆっくりと上下するなだらかな肩口には、真っ赤な花びらが一枚。

それに指先を這わせて、ゆっくりと何度か撫でる。


「ごめんね、フェイトちゃん」


ぱたぱたと溢れた雫がその花びらを濡らしていく。
何度も、何度も。


「だいすきだよ」


――……離れても。

もう傍にいられなくなっても。


私は――……誰よりも一番あなたが、大好き。



指で溢れた涙を無理やりふき取って時計を見上げる。





もう、あと少しで、朝が来ようとしていた――……



なのは視点2へ
-------------------

えっと、はい。早くも更新です。

胃がね!ヤバイんです。


なのフェイ好きには辛い展開でごめんなさい orz
そしてヴィータもごめんなさい(土下座)

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プロフィール

汐薙

Author:汐薙
初めまして、汐薙と申します。
魔法少女リリカルなのはで活動中。

主な取り扱いカップリングは
フェイト×なのは
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