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【Das Resultat sagt alles ~acht~】


第8話です~。フェイト視点です。……なんか文が変だ…… orz
上手くまとまらない(つ□T)すすす、すみません;






==========

それが理解できないほど、私は子供ではなかった。

――……分かりたくなんて、なかった。

やっと繋がることを許された何よりも大切なその想いを、
断ち切ることしか出来ないその現実を。


――……知りたくなんて、なかった。

一度繋がった想いが切れたその瞬間の痛みを。
……切らざることを得なかった、その時の気持ちを。


今でも胸を張って言える。

「大好きだよ」

誰よりも、何よりも大切で。
本当に凄く、凄く大好きで。

だからこそ。


――……さよなら、しなきゃ……なの、かな……


-----【acht ~(Entschluss)~】-------

どの位の時間が……経ったんだろう。
いつの間にか辺りは薄暗さに染まり、目を凝らしても薄っすらとしか
確認することの出来ない部屋の中でため息を一つ吐いて。

ベッドにうずくまったそのままに、天井めがけ手を伸ばす。

「……。」

何を掴むことも出来なかった手は、暫くして力なくシーツの海へと沈んだ。


……はやてから真実を聞かされてから、もうすぐ1週間。

あれからどこをどう歩いて部屋に帰って来たのかも分からない。
翌日の筆記試験はボロボロの精神状態の中でも一応通り、明日からは
「見習い」ではなく「一人前の騎士」として新たなスタートに立つことになった。

――……それなのに気分が晴れる気配すらせず、
私は休日ずっと自室のベッドの海の中だった。

……このまま、この海に溺れてしまえればいいのに。

そんなことを考えながら、
もう何度目になるか分からないため息を、また一つ。


自分の部屋なのに右を向いても左を向いても、
思い出されるのはなのはの笑顔ばかりだった。

何度あのドアを開いて遊びに来てくれたんだろう。
何度このベッドに腰掛けて、笑い合いながら話し込んだろう。

今は、ただ……――痛い。
この部屋のもの全てが、身を焦がすように、痛い。

「……な、の……、」

今ではもう最後まで呼べなくなってしまったその名前を。
あの時の私は呼べた。宝物のように、何度も何度も。

「……っ、く……ぁ…あ…、ふう…っ」

君の瞳を見つめて――……何度も。

「…なの、……」

まだそんなに遠い昔でもないのに。
今は、どんなに両手を伸ばしても――……届かない。
……ううん……そうじゃない、よね。

――……届いては、いけないんだ。


ぐるぐる廻って。ぐるぐる痛んで。

離れようとすればするほど、その笑顔ばかりが思い浮かんで。
君への気持ちを再確認する愚かな行為でしか、なくて。

「……っ、は…」

想って、泣いてはいけない。
名前を呼んでは、いけない。

またぐっとその出かけた名前を飲み込むように唇をかみ締める。
もう何度も繰り返したそれに、更に重ねるように新しい傷が出来き、
口の中にじんわりと鉄の味が広がっていくのを感じた。


コン、コン。

そんな中、ふと暗い部屋に微かな音が響いた。

何の音だろう?なんて、そんなことは思いもしない。
もう、何十回も聞いてきたその音。

その度に……どうしようもないほどに胸が高鳴った。

でも、きっと彼女のはずが、ない。
そうだ。……そのはずが、ないんだ。

どうか……そうであって欲しい。
――……今彼女に会ったら、きっと……私、は…

「……どちら様、ですか」

――……返事は、なかった。

しん……と静まり返ったドアの前に向かうと未だに沈黙を守ったまま。
……でも、確かにそこにいるんだって……不思議と分かってしまった。

「……外は暗いから……危ない、で、すよ……」

使い慣れない、敬語で話しかける。
するとその言葉に、ドアの向こうの彼女が息を呑んだのが気配で分かった。

「……フェイト、ちゃん」

その声に、胸がどうしようもないほどに――……ぐっと苦しくなった。
この扉の向こうに、会いたくて止まなかった彼女が居る。

でも。

「ごめんね……私、その…」
「お願いだから……帰って、下さい」

どうかお願いだから、もう。

「フェイトちゃんっ」


――……泣きそうな、苦しそうな、その声。
ああ、彼女のそんな声なんて聞きたくないのに。

このドアを開ければ、すぐに彼女に会えるのに。
泣かないでって、抱き締められるのに。

「お願い……しま、す」

それは……しちゃいけないんだ。
……どうして、なんで。もう一人の自分が、泣き叫ぶ。
会いたいのに。会いたくて、たまらないのに。

「お願い…」

もう――……こうやって会っちゃ…いけないんだよ。


「黙ってて……ごめんなさい。でも私……フェイトちゃんのことが、好きなの」
「……っ、」

縋るようにその声のした方へ手を伸ばすと、それを遮るようにドア板に触れた。
指先が触れた先のそれは、なんだかいつもより少しだけ温かい気がした。

もしかしたら……なのはも外からここに触れているんだろうか?
――……そう思ったら、急に泣きたくなった。

そこにおでこをくっつけてこみ上げてくる涙を我慢するように、歯を食いしばる。
ドアの向こうからは同じように涙を堪え、嗚咽を耐えているような声が聞こえていた。

「……大好きだよ、フェイトちゃん」

――……ああ、泣いたら駄目だ。
駄目だ……。……だめ、なの、に…。

「……お願いだから……もう、それ以上言わないで……」

想いが、願いが。

「私だって、大好きだよ!誰よりも、何よりもっ!でも……もう駄目なんだ!!」

溢れて、零れて――……止められない。


「……駄目…なんだよ……。君は、私とじゃ……駄目なんだ…」
「駄目じゃない!……駄目なんかじゃないよ!私は、私……はっ!」


このままドアを開けば、きっと君は今のままの私でも受け入れてくれるだろう。
――……でもそれはきっと……後悔することになる。

私じゃなく、私なんかと恋に落ちた――……なのは姫が。
「なのは」ではない、「もう一人のなのは」が。


「……帰って。……もう、来ないで」

私のせいで困らせたくないんだ。
君の大切な人たちを。何より、君自身を。

「……フェイト、ちゃん……お願い、だか、ら……「なのは」を、見て…」

見てるよ、今だって。いつだって、姫なんかじゃない君を見てきた。
なのはがなのはだから、好きになった。
君が姫だからってこの気持ちは絶対に変わらない。

……だけど。

「……ごめん。もう、明日も早いから……」

現実には、どうすることも出来ないような大きな壁があった。
こんな開ける事の出来るドアとは違う……その存在は


[身分の差]


捨て子で騎士の「私」と、国王の娘で姫の「なのは」。

「……ごめん」

だから……ほら、ね? やっぱり……駄目なんだよ。
……私なんかじゃ、駄目なんだ。


ドアから手を離して、君から手を離して。
なのはを送って貰うよう、はやてに電話をした。

――……向かいに来たはやてに連れられる際の、なのはの最後の言葉は。

「ああ……っ、ぐ…、…ううう…っ」


『大好きだよ』

あの、優しい声が。甘い言葉が。
暫く経った今でも……。まだ――……耳の奥から、離れない。

「く、ああ……あああっ!……うあ、ぁ」


……忘れられるわけ――……ないんだ。

君を過去の思い出に出来るほど、私は大人なんかじゃない。
……離れたくない。離れたくなんて、ない。


なら、どうすればいいの?

どうしたらいいの?


なんだってする。
なんだって出来る。

お願いだから――……誰か、私に教えてください。


「……私が諦めたのは、どうして……?」

なのはを――……守れないと思ったから。


ああ、なんだ。

なら話は簡単じゃないか。


身分が低いなら。誰にも文句を言わせない位に、偉くなればいい。
駆け出しで弱いなら。全てのものから守れる位に、強くなればいい。

誰にも負けないくらいに。


「……強く、なる」

だから、今はまだ……私はなのはを迎えに行かない。

この願いは、君の大事な人たちを困らせてしまうかも知れないし、
それこそ一体何年かかるかも全くもって分からない。

その間になのはが私のことを嫌いになってしまうかもしれない。


――……でも、

もし本当に叶う想いなら。願いなら。

「その時は、フェイトとして……なのはを迎えに行けるのかな……?」

希望があるなら、私はいくらだって頑張れる。
だから、お願いです。どうか……この願いを、叶えさせてください。

――……それまでは、私は。


「騎士のフェイト」として傍に居て……「姫のなのは」を守ると誓うから。
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魔法少女リリカルなのはで活動中。

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