スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

【言葉の花束】

三話目になります~。



==========

溢れた気持ちはきっとなのはのすべてを際限なく求めて。
そして、きっと―――傷つける。

「フェイトちゃんは、一体何が怖いん?」

怖いのは、なのはの傍にいられなくなること。
怖いのは、なのはに笑いかけて貰えなくなること。


ああ、私はこんなにも君のことが、大好きなんです。



---------------------

「怖い……って?なんのことかな?」
出来るだけ笑顔を作って、はやての問いに答えた


――その、つもりだったのだけれど。

言葉を紡ぎ出そうと開かれた口から出たのは、声にならない声のみで。
まるで、出し方を忘れてしまったかのように。


ただ声の代わりに、息が漏れ出すだけだった。



「フェイトちゃん」
はやてが柔らかく囁く。その声が、その優しさが、大好きな君の声を思い出した。
なんだか無性に胸が詰まって、流れ出そうな涙を隠す様に顔を手で覆った。

「な、のは…」

たった一つの、大切な言葉。知り合ってからもう何年も経つのに、
未だにその名前呼ぶと胸がドキドキして、それと同じくらい幸せになって。

そして、それ以上に切なくなる、そんな魔法の言葉。



「なのは、は……私と同じ気持ちじゃないかも、知れないから」
やっとの事で想いを舌に乗せ、音を出す。それは、情けないくらいに、擦れていた。
顔を上げると、3人の真剣な表情が少し歪んで移りこむ。


ああ、抑えていたのに。
「好きって言って、困らせるのが、怖いんだ」


もう、止まらない。壊れてしまったタガは、想いに流され消えてゆく。


「そうであってくれたとしても。……皆はこうして認めてくれているけれど。きっと、そうじゃない人もいると思う。
 ……私はそんなのは気にしない。世界の全てを敵にまわしても、なのはが隣で
笑っていてくれるのなら、どんな時でも、誰が相手でも。

私はなのはを守り通すって誓えるよ。……でも」


そこまで言って、強く唇をかみ締めた。



「……でも?」
すずかが、やんわりと私の肩をさすり、目を見つめて、そう言葉を続けた。


「でも。もしかしたら、それは私の勝手な思い込みなのかも知れない。
 私のこの思いが、なのはを……、なのはの気持ちを閉じ込めてしまうかも知れない」



彼女を私の腕の中に閉じ込めてしまいたいという気持ちと、
なのはには大好きな空を何者にも囚われずに自由に飛んで欲しい、願い。
そんな2つの相反する気持ちが激しくぶつかり合い、私の中で渦を巻く。


「あんた、いつから超能力者になったのよ?フェイト」
今まで静かに聴いていてくれたアリサが、口を開いた。

「さっきから聞いてると、なのは、なのはって。あんたはなのはじゃなくてフェイト。違う??」
「う、うん。そう、だ……ね」
「あんたは、なのはにもなれるの?違うでしょ?」
そう言って。つん、と顔を背けて。

「ごめんね。私やっぱり友達としてしか、見られないみたいなの。」
そう、続けた。


「……え……?」

何のことか分からずに、ただ目を丸くしていた。

するとそんな私の肩に添えた手をそっと離しながら、すずかも、
「フェイトちゃんが、どんなになのはちゃんの思いを考えたとしても、それはやっぱり
 フェイトちゃんでしかないんじゃないかな?」

そう、言ってやんわりと微笑んだ。


「アリサ……すずか……」

「なぁ、フェイトちゃん?私な、伸ばせる手があるのに。前に進める足があるのに。
……それを使わんでただ嘆いてることが、一番あかんと思うんや。」
そう言って、また私の背中を軽くぽん、と叩いた。

「もしもな?万が一、なのはちゃんの好きがフェイトちゃんの好きと違うってなってもな?」
「う、ん……」


「それで、フェイトちゃんを避けるような子だと思うとるんやな、なのはちゃんの事」
「違う!……なのはは……なのは、はそんな子じゃないよ」
はやての言葉に、思わず反射的に顔を上げ、その言葉を否定する。



「なら、怖いもんなんか何もないんとちゃうんか?」
その私の言葉を聞いて、はやては柔らかく笑った。


「ま、おせっかいはこの辺にしとこか!なんやもうすぐ授業も始まってまうしな!」
「そうね。まぁ、やっとフェイトも話してくれたことだし、ここまでにしましょうか」
そう言って、二人が立ち上がる。気づけば、授業が始める10分前になっていた。



「フェイトちゃん」
その二人に気を取られていると、横から聞こえたのは、すずかの声。

「さっき世界の全てを敵にまわしても、って言ったよね?」
「う、ん」
「少なくとも、私達3人は何があってもフェイトちゃんの味方だからね」


アリサちゃんもはやてちゃんも、本当は相談してもらって凄く嬉しいんだよ?
そう、微笑んだ。


その笑顔にまた涙が溢れそうになる。
こんなにも皆に迷惑をかけているのに、そのことが嬉しいと笑ってくれる友人達がいて。
世界の全てを敵にまわしても、なんて言ってしまった先ほどまでの卑屈な自分に少しだけ憤慨して。


「アリサ、すずか、はやて」
先を行く三人の名前を呼んで、目を見つめて。

「ごめんなさい」
そう告げると、その言葉にはやてが茶化すように
「謝られるようなこと、されてへんで?」そう言って、にかっと笑った。

「うん、皆ありがとう」
感謝の気持ちでいっぱいで。こんな言葉だけじゃ、足らなくて。
でも、とにかく伝えたくて。



「それより、私としては付き合った後のことが聞きたいわ~」
「……あんまりイチャベタされるとこっちの身が持たなそうだけどね」
そう苦笑するアリサに、
「おや?そう言うアリサちゃんも最近は誰かさんとイチャベタしたいんとちゃうん?」
「な……!なに言い出すのアンタはーーーーーーー!!」

そう言ってはやてを追い回すアリサ。
そのまま2人はにぎやかな雰囲気を纏い、教室へと向かっていったようだ。


「フェイトちゃん、先、行ってるね」
ショートした頭を冷やそうと手すりに寄りかかっていた私を気遣うように、
すずかはそう告げ2人を追うようにゆっくりと教室へ向かいだす。


「うん、ありがとう。すずか」

しんと静まりかえった屋上で、深呼吸を繰り返す。
思い出すのは、君の笑顔。あふれ出すのは、閉じ込めていた思い。

好きだよ、大好き。


――……うん、決めた。


そう、君に告げよう。例えその答えが私の望むものでなくても。
怖いけれど。苦しいけれど。今日皆に貰った勇気を、忘れてしまわぬように。



すごく、すき。



END


---------------------
と、はい。三作目にしてやっとフェイトさん決意を固めました。

ウチのSSのフェイトさん、気持ちを定めるまでに時間はかかるけれど
こうと決めたらやり通す、そんなタイプな模様(何

さて、またなのはさんは不在ですが;
次作は出る……と、思います!!


では、ここまで読んで下さった方、本当にありがとうございました。





[次回予告]↓
----------------------

伝えた言葉は宙を舞って――いつか、君の元に届くのかな?

-----------------------

何よりも、誰よりも。君が、好きです。

ごめんね、フェイトちゃん、私……。

私じゃ、だめなの?

そんな風には、思ってないよ。

-----------------------
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

WEB拍手
感想やリクエストなど頂けたら嬉しいですw  返信不要の方は頭に×をお願いします
プロフィール

汐薙

Author:汐薙
初めまして、汐薙と申します。
魔法少女リリカルなのはで活動中。

主な取り扱いカップリングは
フェイト×なのは
はやて×なのは です。

リンクフリーですので、貼るも剥がすもご自由にどうぞw
一報を頂けると管理人が喜びますw

【ご注意下さい】
当サイトにて掲載されているイラスト
または、テキストの無断転載・使用は禁止とさせて頂いております

カレンダー
10 | 2017/11 | 12
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -
カテゴリー
メールフォーム
何かありましたらどうぞ。

名前:
メール:
件名:
本文:

捕捉サイト様
イラストサイト様
SSサイト様
お世話になります
最近のコメント
FC2カウンター
その他
RSSフィード
By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。