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【Das Resultat sagt alles ~null~】

懲りずに長編始めました!とりあえずプロローグになります。





==========

むかしむかし。あるところに緑豊かな国がありました。

その国には、とても綺麗なお姫さまがいました。
そのお姫さまはとても優しく、誰からも好かれ、とても人気者でした。

いつも笑顔溢れるその国は、幸せもいっぱい溢れていました。
そんなある時、その国の国宝を求め、急に隣国の兵が攻めてきたのです。

見たこともないくらいの、ひどい戦争でした。

長い長い、戦いでした。

そんなある時、その国で一番強い騎士が姫様を裏切って
敵国の味方についてしまいました。

それによる、絶対的な戦力の減少。

――……もう、負けるかも知れない。
そんな状況を変えたのは、ある一人の騎士でした。

その騎士は自国から出た裏切り者の騎士を倒し、
お姫さまを守り、国を守り通しました。

そうして無事に平穏を取り戻したその国でその騎士に見守られながら、
お姫さまは王子さまと末永く幸せに暮らしましたとさ。


めでたしめでたし。

***

それは子供なら一度は聞かされたことのある、よくあるおとぎ話の一つ。

そうして最後には、「諦めるなんて言葉簡単に言っちゃだめなんだよ?」と
親の一言がついて締めくくられる。

……そういう私も、昔はよく寝る前に聞かされたうちの一人だ。

そうして、お姫さまよかったね!なんて感動しつつも
裏切ったその騎士を憎み、平和をもたらしたその騎士に憧れを持ったものだ。

その騎士はどういう人だったんだろう?
やっぱり物凄く強かったんだよね?

緩々と睡魔に侵食されていく思考の片隅で、そう思いを
馳せながら次第に眠りに着くのが小さい頃の常で。


……それは、よくできた作り話だとばかりに思っていた。
私の周りの友人も、大人でさえもそう思っていたからのだから仕方がない。


――……だが、近年。
そんな私は、思いもかけない発見をすることになる。

そう。それはビルを建築する為に土壌調査をしている際だった。
何気なく立ち合ったその掘り起こされた古い地層の中で、
鈍く光を放つものを視界の端に捉えた。

粘土に塗れたそれをスコップで丁重に掘り起こすと、
ボロボロにヒビの入った一つの石だった。

気のせいかも知れない。でも、どこかで見たことのある綺麗な澄んだ石。
興味を引かれた私はそれを持ち帰り、少しばかり古書を読み漁る生活を送った。

――……そうして、私は一つの事実にぶつかる。


それは遙か昔、我が国の「国宝」と呼ばれていたものだった。

それがどうしてこのような場所にあったのかは分からない。
でも確かに、その地層から見つかってしまったのだ。

――……それにより、長い推考もなく私は一つの結論を出す。


〔もしかして、あのおとぎ話は実話だったのではないのだろうか〕


それから私は、おとぎ話とは全然無関係だと考えていた
戦争の歴史を紐解いていった。何年も、何年も。繰り返し。


そうして、意外な事実へと足を踏み入れた。

我が国は初めから一つではなく、500年程前は2つの国だったこと。
そして確かにその時代に、大きな戦争があったこと。

しかし、おとぎ話のように「裏切りの騎士」や「一人の騎士」の存在など
見つけられなかった。探しても探しても出てくるのは騎士団の名前ばかり。

……やはり物語の騎士たちは作られた人物に違いない。

そう考え、古書を閉じようとしたその時に、
私はうっかり裏表紙を机の角に引っ掛けて破いてしまったのだ。

――……ああ、いけないっ!大切な借り物なのに!

そう思い、慌てて貼り付けようと少しだけその破けた部分を捲ると、
なにか挟まっているのに気づいた。

破かないように丁重に抜き出すと、ひどく薄汚れた便箋が顔を出す。


差出人は、「フェイト・T・ハラオウン」

……聞いたことの無い名前だ。一体誰なんだろう?


そして受取人は……と手紙の表を見て、思わず私は息を呑んだ。


受取人は、「ナノハ・タカマチ」

それは特に考古学者でもない私でも知っている様な、有名な名前。

――……そう、500年前の我が国の姫だった、その人だ。


逸る気持ちを押さえつけ、慎重に中の手紙を取り出すと
もう年月が経ちすぎているせいか、所々文字が掠れて
全てを上手く読み取ることが出来ない。

それでも私は必死に読んだ。

多分涙が零れ落ちたのであろう、幾つものくしゃくしゃに波打った跡。
それによって伸びた文字は段々と震え出し、最後にはひどく歪んでいた。

……最後の一言は、もう読むことすら出来なかった。


どんな気持ちでこの人物はこの手紙を書いたのだろうか?

……分からない。
でも、きっと苦しくて仕方なかったに違いない。

だって、読んでいる私がこんなにも――……苦しい。


この手紙を、姫の墓前に供えよう。
――……きっと、この手紙の主もそれを望んでいるに違いない

ふと、そう考えた。


そうして初めて訪れた姫の墓前で、私はまた一つの真実を知ることになる。
そこに刻み込まれた名前は「ナノハ・タカマチ」

そして……。



……ああ、そうか。

そういうことだったのか。


それを理解したその瞬間に私は――……なぜか涙が、止まらなかった。

私は姫の墓前で手を合わし、そして堅く誓った。

私達が今こうしてぬくぬくと育ったこの時代の、その前に。

今はもう薄れてしまった、ずっとずっと辛くて悲しい時代があったことを。
そしてそこにあった――……物語の本当の真実を。


私は、この命朽ちるまで語りついでいこう。

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ヤベェ…すごくドキドキするプロローグだ。

> ラッパさん

嬉しいお言葉、ありがとうございますw
そう思って頂けたなんて、凄く光栄です(><)!ww
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プロフィール

汐薙

Author:汐薙
初めまして、汐薙と申します。
魔法少女リリカルなのはで活動中。

主な取り扱いカップリングは
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