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【言いたい心。言えない言葉。】

二話目になります~。



==========

「で……なのはちゃんとはどないなっとるん?」
「…は…ぇ?!」

----------------
午前中の授業も終了し、今はお昼休み。
いつものメンバーで集まって屋上へ行き、
いつものベンチに腰掛けてお弁当を食べる、それが見慣れた私達の光景。



――なのだけれど。

なのはだけは、急に入った局のお仕事で、昨日から顔を見ていない。
今日の昼には戻れるって言ってはいたけれど。
……やはりこの様子だと無理だったみたい。

その事が寂しくない、と言ったら嘘になるけれど。
なのはの笑顔を見ることが出来ない日は、なんだか胸がちょっとだけ胸が苦しくて。


(なのはに、会いたいな……)


――…なんて。

昨日の夜もちょっとだけだけど、会ったのに。
それでもやっぱり実際に触れて、笑顔を見つめてなのはと話がしたかった。


(って……触れて!?)


無意識にそんなことを考えていた自分に気づくと、
一気に顔に熱が集まってくるのを感じた。

(わ、わ、そんな……っ)


確かにそんな気持ちがない訳じゃないけれど。

なのはの好きと、私の好きは、きっと違うから。
きっと、言葉に出来ることもないのかも知れない。


そう思うと。また、いつもの胸の痛み。
つきん、と、波打つようにそれが全身へと緩やかに巡っていく。


――ああ、駄目だよ、こんな気持ちじゃ……。


気を紛らわせようと、蓋を開けたまま膝の上にのせっぱなしの
お弁当に意識を向けた。




昨日の夜。

仕事に行く前になのはが家に寄って、持っていた包みを私に手渡してくれた。
局にお弁当持って行くのに作りすぎちゃった、との前置き付きだった。

その顔は、薄暗闇の中でもわかるほどのピンク色に染まっていて。
照れた様な笑顔が、抱きしめたい位に、凄く可愛かった。

もしかしたら、なのはも…?なんて。そう思ったのだけれど。
次の瞬間にはもう、やっぱりいつものあの笑顔で。

「じゃあ、行って来るね!フェイトちゃん」

暗闇に染まった空へと飛び立って行ってしまった君の背中を見つめて。
寂しさは感じたけれど、でもそれ以上になんだか心はとても温かかくて。



だから、この寂しさも、食べればきっと消えてなくなるはずだから。
なのはが頑張って作ってくれた、その気持ちだけできっともっと幸せになれるから。


そう思ったのだけれど。


「って……ちょ……ええっ!?」

ない。なんにもない。いや、あることはあるのだけれど。
あるのは白いお米と添えてあったブロッコリーだけで。

そんなまさか、と思い横に座っていた友人を見ると、
美味しそうにいつも買っているパンを頬張っていた。
そのパンの間からはなんだか見慣れない茶色い物体が挟まっている。

ハンバーグだ。あれ絶対ハンバーグだ。

……こっちの世界のコロネってハンバーグ入ってないよね?


うん。入ってなかった、と思う。

脳内に浮かぶのはあの時のなのはの笑顔と、恥ずかしそうに呟くその言葉。
『…ごめんね、ハンバーグとか、ちょっと焦げちゃったかも……』

って、ことは。



「はやて―――――!!」
「んぁ?なんやフェイトちゃん、こっちに戻っとったんか、おかえり~」

パンを口に含んだまま満面の笑みで手を振るはやて。
そのままごくん、パンが飲み下された。


「あ、あ、あぁ~~……」
情けなく喉元から漏れる声もそのままに、私はがっくりと肩を落とした。
うう…なのはの手作りなのに。楽しみにしてたのに……

「ほ、ほら、フェイト!これあげるから」
「わ、私のも食べていいよ、フェイトちゃん」

あまりのうな垂れ様に、側にいたアリサとすずかがお弁当を差し出してくれた。
その勢いのまま、アリサがはやてに向かって小言を言っているのが聞こえてくる。

「もう!いくらなんでも駄目じゃない!はやて!!」
「堪忍な、フェイトちゃん。私もなのはちゃんの手作り、ちょおどんなんか気になってな」
前に手を合わせながら謝るはやての言葉に、びっくりして顔を上げると。
なにやらしてやったり顔のはやてと目が合った。


「お、ホンマになのはちゃんの手作りやったんか」
「―――っ!!」

やられた!と思った次の瞬間に。たらりと背中に冷や汗が伝うのを感じた。
まずい。このパターンは非常にまずい。


「愛妻弁当か~ええな~。私も食べたいわ~」
「何?フェイトのお弁当、なのはからのだったの?」
「ちょっと、二人ともフェイトちゃんが困ってるってば」

三者三様の言葉に包み込まれる。すずかが一応二人を嗜めてくれてはいるけれど。
なんか、三人とも目が輝いてる気がする。ああ、なんて言うんだっけ?こういうの?


えっと……たしか、四面楚歌?



「で……なのはちゃんとはどないなっとるん?」
「…は…ぇ?!」

耳元で、楽しそうにそうつぶやくはやてのその一言で、
ぼ~っとそんなことを考えていた思考が、こちら側に引き戻された。


「な、ど、どうって……」
「ずばり!二人はどこまでいっとるんかな~なんて」
「な、ど、どこまでって……――ええ!?」

その言葉に自分の中にある熱が一気に上昇してくる。顔が、熱い。
きっと今、私は真っ赤な顔になっているに違いない。

どこまでって……場所とかじゃない、よ、ね?
えっと、その、つまり、えっとそういうことだよね?


「……どこまで……って、まだ、付き合って、ない、し」

ああ駄目だ。自分で言ってて涙が出てきそう。ぐっと堪えて、拳を握り締めた。
なんだろう、なんか凄く胸が痛い。

「ちょ…あれだけ、イチャベタしときながら、まだだったの?」
アリサが心底驚いたような表情で、私の顔を覗き込む。

「い、イチャベタなんて……してないよ」
「いやいや。アイコンタクトで微笑みあってたりとか。さらには
 下校時に手を繋いで帰ったりとか。その途中で…」 

「わ、わ!ア、アリサ!!それは言わないで…っ」
その先を言わせないように慌ててアリサに制止をかける。
うう…だって、あの時は誰も見てないと思ってたから。

あれから、なのはには触れていない。
これ以上、なのはを求めてはいけない、そう思ったから。
もう、気持ちを抑える術が、なくなってきていた。
溢れた気持ちはきっとなのはのすべてを際限なく求めて。


そして、きっと―――傷つける。



「フェイトちゃんは、一体何が怖いん?」

楽しそうな声から一変し、はやてが私の背中を軽く叩いて言葉を紡ぐ。
その言葉をきっかけに、さきほどまでのにぎやかな雰囲気ががらりと

変わった気が、した。

--------------------
はい。ここまでお読みいただいてありがとうございます。
相変わらずのグデグデ展開な気がひしひしと致します…… orz

フェイトさん心情編第2作。
今回はなのはさんがおりませんね;
なのフェイSSだというのに!(それを言ってはいけません)

伝えたいけれど、相手を思うが故に伝えられない言葉。
優しさ故に、閉じ込めてしまうその思い。

果たしてその行方は……?

と、いうことで3作目に続きます。
また次作SSでお会いできましたら嬉しい限りです。




〔3作予告↓〕
---------------
好きって言って、困らせるのが、怖いんだ

伸ばせる手があるのに。前に進める足があるのに。
それを使わんで、ただ嘆いてることが、一番あかんと思うんや。

ごめんね。私やっぱり友達としてしか、見られないみたいなの。

好きだよ、大好き。

すごく、すき。
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