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【‐ 午前零時 ‐】


久しぶりにSS掲載です!!
まだ感覚がもどっていないので、お見苦しい点がありましたら本当に申し訳ありません;



まさかの、

なのは←はやてです。


なんだか急にはやなの熱が再発しました。いや、もちろんフェイなのフェイも好きですが、はやなのも好きだー!
しかしすみません、原稿で甘いのばかり書いているので……その反動か、甘さがまったくなくなりました;
フェイなの前提?のはやてさん片想いSSです。苦手な方はバックプリーズ!(すみません

はやなのでベタ甘書きたいのに……どうして私が書くといつもこうなってしまうのか…… orz
絶望的に甘甘はやなのはや分不足です。……ふおおおお(つ□T)

全然大丈夫だぜ!という方は、続きから宜しくお願い致します。



幸せにあこがれて。
ほんの少し手にした幸せを、砕いていく。

決して、届くことがないように。



【 - 午前零時 - 】




始まりは、なのはちゃんからのメールからだった。

所属する部隊の上司からなにやらお酒を頂いたらしく、もし良ければ一緒にどうかとご相伴に誘われた。
パネルを開いて夜までの予定を確認する。明日は特に込み入った仕事もなく、運よく定刻どおりに帰れるはずだ。
その旨を送ると、すぐに嬉しそうな返事が送られてきた。


[ありがとう。フェイトちゃんも私も、楽しみにしてるね]


目を通して。パネルを閉じる。
流しっぱなしにしているテレビの画面からは、楽しそうな笑い声が聞こえてきた。
それを消して。手に持っていた缶ビールを仰ぐ。喉を通る苦味は、もう慣れてしまったそれだった。

六課を解散してから暫くぶりの顔合わせ。
私だって楽しみだった。逢えるのはいつ振りのことだろうか?

前に逢ったのは――確か、



空になった缶を片付けて。
酔いに任せ、私はもう、思考を停止した。






その予定がキャンセルになったことを知ったのは、夕刻を過ぎてからだった。
約束の場所としてあった本局のロビーに向かえば、そこにはなのはちゃんしか、居なくて。
フェイトちゃんはどうしたのと問えば、なのはちゃんは困ったように笑った。

あのね、緊急の任務が入っちゃったんだって。
今日のお昼位には、もう艦艇に乗り込んでたみたいだよ。

その言葉に慌ててモニタを開けば、私の方にもメールが来ていたことを知った。
本当に申し訳なさそうな謝罪と、そして次回の約束を伺う言葉。

フェイトちゃんが示したそれは、二ヶ月も先のことだった。

お仕事だもん。仕方ないよね。
笑った顔に少しだけ混じった、寂しそうな色。
けれど彼女は何も言わずに、フェイトちゃんの身を案じていた。

そうやね。と、頷いて、そして。

「……フェイトちゃんがおらんなら、今日は止めといた方がええかな?」


出来るだけ、にっこりと笑う。
そんな私を見て、なのはちゃんは勢いよく首を振った。


せっかくはやてちゃんが、予定を空けてくれたんだもん。
二人でもいいなら、一緒に飲もう?

それは本当に嬉しいお誘いだった。


断らなければいけなかった。わかっていた。
――わかっていたけれど、でも。

「……うん」


心が、震えた。



モノレールに乗り込み、なのはちゃんが借り受けている局宅にお邪魔する。
ヴィヴィオはもう既に寝ているらしく、しんと静まり返っていた。

通されたのは、綺麗に片付いたリビングだった。


えっとね、これなんだけど。

ハムなどのつまみと一緒にテーブルへと置かれたそれは、シャンパンの瓶だった。
シャンパンにはあまり詳しくない私でも聞いたことがあるような上等なものだ。

あのね、成人祝いのプレゼントに貰ったんだよ。にっこりとなのはちゃんが笑う。
ああ、そういえば私も暫く前に、成人祝いに託けて何本かワインやら蒸留酒やらを貰った気がする。
成人になったのだからお酒も嗜むようにならなければだめだ、とか言われたのだけれど。
……なのはちゃんも、きっとそのクチだったんだろう。まったくお酒好きな上司はどこにでもいるものだ。

蓋が開けられて、やや不慣れな手つきで瓶が傾けられる。
とくとくとリズムのいい快音と共に、透明なシャンパングラスに注がれていく、澄み切った液体。

しゅわしゅわと、炭酸の弾けた小さな音。
泡がおさまり、静まり返って。より一層その透明度が増す。

この瞬間は、ひどく綺麗だ、と。いつも思った。


「それじゃあ、かんぱーい」


かちん、と控えめにグラスを合わせて。一口含む。
舌先から喉を通り、少し弱めの炭酸が広がっていく。

鼻先に爽やかな香りが抜けて。そして、後を追うようなアルコール独特の苦味。


「…………う、」


アルコールを飲み慣れていないなのはちゃんにとってはその苦味がきつかったのか、仄かに眉が顰められる。
その様子をみながら、ああ、自分も最初の頃はそうだったなぁ、なんて笑いが零れた。

「お酒って、思ったよりあんまり美味しくないんだね?」

せっかくもらったのに、なんて申し訳なさそうにしているなのはちゃん。
もう一口だけ飲んで。やっぱり駄目だったのか、グラスがテーブルへと戻された。

そのグラスを指差す。


「ちょお、貸してみ?」


不思議そうな顔をしている彼女から、飲みかけのグラスを受け取る。
そこに、ここに来るまでに買っておいた、果汁が少なめのオレンジジュースを入れた。

透明な色が斑に混じり、ミモザの花の色に変わる。


「はい。これならどうや?」


グラスを手渡す。それと私とを見比べて。恐る恐る、口をつけた。
一口飲み下したなのはちゃんが、驚いたように目を見開く。

「あ、おいしい!これなら飲めるかも!」
「あはは。そらよかったわ」


やっぱり買ってきておいてよかった。なのはちゃんは甘党だからこんなこともあるだろうと思ったから。
こんなときばかりは、お酒を呑む機会が増えたことに感謝してしまう。
普段は内心面倒くさいとばかり思っているのに。まったく現金なものだ。

なのはちゃんはそれが凄く気に入ったらしく、グラスに咲いたミモザを手に話を弾ませる。
酔いのせいかいつもよりも饒舌で、私は珍しく聴き役に回った。彼女の話を聞くのは、好きだった。

そうしている間に、気付けば二人で瓶を空にしていた。


「…………うー」


あまり強くないそれだけれど、まだ慣れていないなのはちゃんには大分効いたのだろう。
暫く経って、頬を紅潮させたまま眠そうに目を擦りだした。


「平気か?なのはちゃん」


んー、と。生返事がして。ぽてり、と。肩に預けられる頭。
慌ててそちらを向けば、すぐにすやすやと穏やかな寝息が聞こえてきた。


「…………あー……」


どうしていいのかわからない状況に頭を悩ませ、起こさないように身体をずらしてソファに寝かせる。
毛布の一つもかけてあげたいところだったけれど、残念ながら私にはその場所がわからなかった。
仕方無しに自分の上着を脱ぎ、その身体に掛けてあげた。

「……幸せそうな顔しちゃってなぁ」

逢ったころよりも随分伸びた髪を梳く。亜麻色の髪の毛は、その色の通りにとても柔らかくて。
私は初めて、それを知った。


「……えへへ……」


誰かの指と勘違いしているのだろうか。嬉しそうに擦り寄られた。
嬉しそうに緩んだ頬。当然、というように。触れた手のひらが、柔らかな手のひらに包まれる。


「…………っ」


どきん、と。心臓が跳ねた。そんな表情を間近で見れたことが嬉しくて。
……でも。それ以上に、泣きたかった。

震える手で、それを引き剥がす。


「間違えたら、あかんよ。私は、はやてや。……なのはちゃん」


離そうとして。けれど、離せなくて。

震える手で、テーブルの上に置かれたグラスを取った。
透明な液体が入っているものと、光を反射して色を濃くする、オレンジのものと。

迷って。飲み下す。
口内に酸味が広がっていく。


「……っは、ごほっ」


空になったそれを置き、もう一方のグラスを勢いよく飲み下す。かぁっと胃が熱くなって。
まるで初めて飲んだときのように。ちょっとだけ、むせた。


「……っ、は、ぁ」


涙が、滲んだ。


「…………っ」


バカだ。私はバカだ。

せめてあなたの隣にいるのが、フェイトちゃんじゃなければ。
この想いは、叶うこともあったかも知れないのに。

なんて。


くだらない想いをまだ捨てられずにいる私は、本当にバカだ。




時計を見れば、時刻は二十三時半だった。
もう暫くしたら、零時を迎える。


午前零時には、全てがリセットされて。また、新しい一日が来る。
今この瞬間は全て過去の事となり、新しい未来が始まっていく。


「……ホント、バカみたいや」


柔らかな手に、触れたまま。
このまま刻が止まってしまえばいいのに、と。

祈るように、呟いて。


「お休み。なのはちゃん」






迎えた午前零時は、月のない空の下だった。













======

「……好きだよ、」

届かなかった声は、私なのか。



それとも――、


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非公開コメント

最高でした

「フェイなの←はやて」

この構図って必ずギャグになるか、もしくはシリアスになるしかなくてすごい難しいんですよね・・
それにギャグだとまだ良いんですが、シリアスだとはやての心情を思って
読み終わった後にすごい切ない気分になってしまいます・・

けど、それでもこの構図ははやてには悪いけど大好きです(笑)
僕がこの構図で書くと大体ギャグにしかならないので、
貴重なシリアスを見れて嬉しかったです。

>坂元部部長さん

あああありがとうございます!!
そうなんですよね……。はやてさんが可哀想と思うのに、でも私もこの構図が大好きです(><)
嬉しいお言葉、本当にありがとうございました!www
WEB拍手
感想やリクエストなど頂けたら嬉しいですw  返信不要の方は頭に×をお願いします
プロフィール

汐薙

Author:汐薙
初めまして、汐薙と申します。
魔法少女リリカルなのはで活動中。

主な取り扱いカップリングは
フェイト×なのは
はやて×なのは です。

リンクフリーですので、貼るも剥がすもご自由にどうぞw
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