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【絶対距離】

フェイなの←ヴィータを!とのお声を頂きましたので書かせて頂きました!
フェイなのを前提としたヴィータ独白調片思いSSですので少しばかり痛いです。

閲覧にはご注意ください!!



==========

真っ白な世界を、深い深い赤が染めていく。
抱きかかえたその細い身体は、まるで血と一緒に
体温まで流れ出ているかの様に冷たくて。


目を離した次の瞬間には消えてしまいそうで。
必死に名前を呼んでそれを食い止めようとした。

大丈夫だよ、あいつは――……そう笑った。
その笑顔がなんだか酷く切なくて。

ああ、もう、二度と見たくない。

――……ひたすらに、そう思った。


だからもう二度と、あんな思いはごめんだ。
だからもう二度と、お前を空から落とさせない。

それは守れなかったことからくる罪悪感だと思ってた。
だから必死に。ただひたすらに、守ってやると、誓った。


頭の片隅では今でもそう思ってる。
でも心はもう、それが何からくるものなのか理解していた。

――……それを違うと、必死で否定して。

あたしにははやてがいるんだと必死で否定して。
はやての為にあたしがいるんだと、必死でその考えを振り払って。



……あたしはきっとこれから先もそう思って生きていくんだと、そう、願った。
-------------------------------------------

「う~……さすがに疲れたね~、ヴィータちゃん」
「まぁ、あんだけハデにぶっ放せばな」

ぐて~っとしながら隣を歩くなのはに悪態をつきながら廊下を歩く。
まあ、今日はいつもと比べて結構ハードな訓練だったからな。
……さすがのあたしも終わる頃にはくたくただった。

「ごめんね、ヴィータちゃんまで巻き込んじゃって」


そう言って優しく頭を撫でるなのはの手は温かくて。
――……それと同時に、胸がすげえ……痛くなる。


「…っ!やめろバカ!っちょ……おい!!」

声を荒げて身をよじってその手を離そうとするけど、
離すどころか益々力を入れてぐりぐりと撫でられる。

「ん~……ヴィータちゃんはいい子だね~。」

そんなあいつの笑い顔を見て、顔に一気に熱が集まるのを感じた。
――……本当はやめて欲しくなんかねぇけど。分かってるからな。


「お前!いい加減にしろーーーー!」


――……分かってるんだよ。……だから。


「なのは?」

もう一度注意を促したところで聞きなれた声が聞こえた。

ああ、そういえばあいつも今日は本局で報告があるって言ってたからな。
聞き間違えじゃなけりゃ、この声の持ち主は大体の見当がつく。


「フェイトちゃん!!」

隣で嬉しそうな声を上げるなのはの顔を見て、また、胸が痛んだ。

あたしが見たことのないような、嬉しそうな顔とその声。
紅潮させた顔はまるで花開いたようで。それがひどく可愛くて――……

……あたしには絶対させられない表情だと思うと。
――……それが、ただ、切なかった。


「こんにちは、ヴィータ」

やんわりと微笑まれながら挨拶をされる。
その右手はぎゅっとなのはの手と繋がれていて。
そのしぐさがまるでそれが何時ものことだと物語っているようで。

……胸が、痛い。


「おぅ」
その感情を悟られたくなくて、顔を背けながらそっけなく返事を返す。
会わなければ、なのはとまだ一緒にいれたのに……と少し悔しくなった。


「2人はこれから帰り?」
「ん~…それが、これから報告書作らなきゃいけないんだ」

「……ん、そっか。……もし大変な様なら、私も手伝おうか?」
「そんなそんな。フェイトちゃんに悪いから大丈夫だよ!」


そんなやり取りを聞きながら、一度だけ深呼吸をする。


――……分かってるからな。



テスタロッサとなのはが、好き合っていること。
2人の間にはもう入り込む隙なんてないこと。
あたしがいくら頑張ったって、もうどうしようもないこと。


――……そんなん、とっくの昔から、分かってたことじゃねぇか。


傷ついたあいつの精神を最後に支えたのは、テスタッロッサの存在。
傷ついて消えそうになったあいつの魂を繋ぎとめたのは、あたしじゃない。


そんなん、確認するまでもねぇこと。
――……分かってた。ああ、知ってたよ。


だから。


もう一度深呼吸。空気を吸って、肺を満たして。
空気と一緒に、言葉を吐き出す。

「そんなんあたしがやっといてやるよ。だからお前らはもう帰っていいぞ」

それは、自分の気持ちとは、真逆の言葉。


「……え?でもヴィータちゃんに悪いし。それにこれは私がやらなきゃいけないことだから」
「お前らがいちゃついてると作業も遅くなりそうだからな。やっといてやる。ありがたく思えよ」

突き放す。ただ、これ以上2人のことを見ていたくなかった。
今まで我慢してきた想いが、溢れそうだったから。


「で、でも……」
「これからはやて達と約束あるんだろ?はやてのためだからな勘違いすんなよ!」


それでもまだ食いつこうとするなのはの頭を、ぐしゃぐしゃと撫でる。
柔らかな髪が、気持ちよかった。


「……また今度、訓練付き合えよな。それで帳消しにしてやる」

ゆっくりと、なのはの頭に触れていた手を離す。
――……嫌だと、離したくないと軋む心と一緒に。


「ついでに昼飯はお前の奢りだからな。大盛りでバニラアイスもつけろよ!」

そう言って顔を上げると、あいつの申し訳なさそうな、困ったような顔が見えて。
――……その隣で複雑そうなテスタロッサの顔も、視界に移りこんだ。


まぁ、いいだろ?……これ位。
これくらいしか、あたしにはあいつの笑顔を見る術がないんだよ。
あいつの隣に一緒にいれる理由が……ねぇんだよ。


あいつの泣き顔なんて見たくねぇから、あいつの隣にいるお前の席を奪ったりなんかしねぇ。
だから――……せめて仕事の時位は――……なのはの隣に、いさせてくれ。


「……ごめんね、ヴィータちゃん。ありがとうね」

微笑んだあいつの表情は、やっぱりいつもあたしが見ているようなもので。
テスタロッサに見せるようなものじゃなかったけど。
――……今は、あいつの笑っている顔が見れることが、嬉しい。


「おお!ありがたく思えよな!」

そう言って左右に後ろ手を振りながら背を向けて部屋に戻ろうして、
不意に背中に柔らかい感触がした。続いて鼻腔をくすぐる、甘い、匂い。

抱きつかれたと分かった時にはもう頭が真っ白で。


「ヴィータちゃん、ありがとうね!大好きだよ~!!」

耳裏から聞こえる、いつもの声。
それはただ感謝と喜びだけの意味合いを含めた言葉だと、分かっていた、けど。

「な……バカっ!触んな抱きつくな!!いいからお前もう帰れーーーーー!!」

身を捩ってその腕を振り払って。そのまま一気に部屋へと駆け出す。
背中の後ろからは、あいつのいじけたような、
「ヴィータちゃんつれないなぁ……」なんて能天気な声。


その姿が見えなくなるまで廊下を駆け抜けて、その場でへたり込んで壁にもたれかかる。

――……脳内に残るのは、温かい感触と、いつものあいつの声。

心臓のドキドキが止まらない。ああ――…とまれよ!くそっ!!
抱きつかれるのなんてはやてにだっていつもされてるじゃねぇか!!


それでも止まない鼓動が苦しくて。
ただ頭を撫でられた感触が忘れられなくて。
溢れそうになる涙を隠そうと膝を抱えて顔を埋める。


――……なんであいつは、あんなに誰にでも優しくするんだよ。

冷たくされていたのなら、すぐにこの気持ちなんて切り捨てられた。
勘違いだったんだって思って、すぐに諦められた。なのに。

あいつはそんなこと絶対にしなくて。誰にでも優しくて。
――……バカみたいに、優しくて。



「頼むから……これ以上、好きにさせないでくれよ……なのは。」


誰もいない廊下に、覇気の無い声が響いて。
そのまま静寂に吸い込まれ、消えていった――……。


***

お前とあたしの関係。
同じ職場で、ライバルで、それから――……友達。
それがあたしらの絶対距離。

離れもしない。短くなりもしない。



お前とあたしの――……絶対距離。




END
---------------------

ヴィーター――――――――!!(泣)


どうも、こんばんは。
片思い話を書くとどうしてもその相手とくっつけたくなる汐薙です。
今回はフェイなの←ヴィータとのことで、ちょっと切なめに。
……片思いSSは書いていてとても精神的にきます orz

この後ヴィータの気持ちに気づいたフェイトさんがヤンデレ化して
嫉妬してるSS(大人向け)案も考えてるんですが……
……やはり甘々が一番なんで書かない方がいいかなぁ……と。
(↑なんかこの人テケトーすぎるよ! ∑(@□@))


と話は変わりますが。汐薙がヴィータ好きなので、
多分これからも色々な所でヴィータの出番はあるかと。
片思いかそうでないかはSS内容によって変わりますが……。


――……そのうち、なのヴィの甘いのとか書きたいですね~。
もし書いてたら、「あ!こいつホントに書いてるよ!」とでも
思っておいて下さい f(^^;)すみません;


はやなのはいつかパラレルで書くことは決定なのですが!!

なのはさんが愛されているCPならなんでもいけるこの頃ですが、
やはり一番好きなのはフェイなのフェイなのでそれが一番多いかと。
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プロフィール

汐薙

Author:汐薙
初めまして、汐薙と申します。
魔法少女リリカルなのはで活動中。

主な取り扱いカップリングは
フェイト×なのは
はやて×なのは です。

リンクフリーですので、貼るも剥がすもご自由にどうぞw
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