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【一目ぼれ】

パラレルSS、フェイトさん視点モノです。




==========

ひどい土砂降りだったのを、覚えてる。


右を向いても左を向いても――……誰も居なくて。
誰かの名前を呼びたくても、呼べる名前が分からなくて。


ひたすらに、泣いた。


私のほかに……だれも……いないのかな?


歩きつかれて足を止めて。雨を吸った身体はとても重くて。
身体がいつもより、重く感じる。


さみしいよ、さみしいよ――……誰か、助けて。


硬く目を閉じて、その視界を闇で覆う。
歩こうにも、もう足が動かせなくて。

ぐったりと倒れこんだ。

そうして暫くすると、ふと身体を穿つ雨の冷たさがなくなって。

雨……止んだのかな?そう思い、伏せられた目を開くと、
眼前につややかな光沢を放つ亜麻色と、深い深い蒼が広がった。



――…なんだろう?


不思議に思って見上げると、

彼女の左手に持っていた傘が、空から降っている雨を遮って、
ぱたぱたと軽快な音を立てていた。

先ほどまで、威圧するように頭上にあった暗い空は、もう見えなくて。
ただ、花開いたような彼女の笑顔だけが、瞳に映りこむ。


「どうしたの、こんなところで。……迷子さんかな??」


やんわりと微笑まれて、抱き寄せられる。

――……ああ、私、濡れてるよ?服、汚れちゃう!


そう思って逃げようと身を捩るけれど、彼女は特に気にすることもなく、
取り出したハンカチでゆっくりと濡れた私の身体を拭いてくれた。


「……ん、寒いよね?大丈夫だよ~怖くない、怖くない」

温かい手に身体を何度かなでられて。
先ほどまで冷え切った心が、じんわりと温まっていく気が、した。


「……こんなところで一人じゃ、寂しいよね?とりあえず、お家行こうか。」


がさっと、右手に持っていた買い物袋を腕に通して、
そのままその手で胸元へと引き寄せされる。

私を抱き上げる際に少しだけ濡れてしまった彼女の肩は、
なだらかな曲線を描いて、柔らかくて。



――ほわほわしてて、あったかい。

服越しに聞こえてくる彼女の鼓動はとても暖かくて。
なんだか、無性に泣きたくなった。


***

連れて来られたアパートの一室は、彼女のほかには誰も居なくて。
他の人の気配もしないから、一人暮らしなのかも知れない。

どちらかと言えば簡素な雰囲気をかもし出しているその部屋は
綺麗に片付けられていて、彼女の人柄を伺うことが出来た。



シャー――……



「はい、今度はシャンプーね?痒いトコはないかな~?」

そう言って笑いながら、私の身体を泡立てていく。
鏡に映った私は全身が泡まみれで、なんだかひどくおかしかった。

それでも、繊細な指の動きは凄く気持ちよくて、そのまま目を瞑る。


「はい、完了だよ~。怖くなかった?」


ごしごしと柔らかなタオルで包まれて、急に温かな風が全身を撫でる。
いきなりのことにびくんと跳ねる身体を、ゆっくりと優しい手でなでられて。


「ちょっと熱いかな?大丈夫??」

カチカチ。となんだか妙な音がして。
先ほどまで肌に感じていた風の温度が、少しだけ下がったような気がした。



「ん、はい終わり!綺麗になったね~」

見上げた彼女はなんだか嬉しそうで。目を細めて微笑まれて。
――……心臓がどくん、と跳ねあがる。


「君は名前、なんて言うのかな?」


――……なまえ。わたしのなまえは、なんだっけ?えっと……

頭がぼんやりとして、思い出せない。
そもそも私には名前なんて……あったのだろうか……


「ん~…じゃあ、フェイトちゃん……は、どうかな?」


抱きかかえられて、膝の上に乗せられる。
ゆっくりと何度もその手になでられて、


「フェイトちゃん、うちの子になる?」


そう言って微笑んだ彼女は、凄く凄く――…綺麗で。


「……嫌かな?」

少し寂しそうな声が聞こえて、それに胸がつきん、と痛む。


ううん、いやじゃ――……ないよ?
だって、今こんなに心臓がドキドキしてて。

なでられるとこんなにも…胸が凄く凄く――……温かいから。


頬に寄せられた手に擦り寄って、ぺろっとその手を一度だけ舐めると、
頭の上からくすぐったそうな彼女の、声。


「私は、なのは。高町なのはだよ。……これから宜しくね?フェイトちゃん」

その声にドキドキと高鳴る心臓を押さえつけて。


「みゃあ」


出来る限りの大きな声で、返事をした。




END
-----------
突発で一本。
子猫なフェイトさんと飼い主ななのはさんの出会い編、みたいな感じです。


誰ですか、フェイトさんを人間だと思っていたのは!?

あまつさえフェイトさん9歳でなのはさん19歳とかいいんじゃない?
とか考えていたのは!?


なのはさん人さらいになっちゃいますよ!?



……うん、でもなぜだろう。
汐薙も書いてるうちにそっちのほうがいいなぁ、とか思ってました(爆



っていうか早く中編書け、自分。
……あああ、ががが頑張ります((T□T))


では、ここまで読んでいただいてありがとうございました!
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汐薙

Author:汐薙
初めまして、汐薙と申します。
魔法少女リリカルなのはで活動中。

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