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【優しい煉獄 ~5話~】


すみません、寝オチしました!(お前
書き上がったことはあがったのですが、あまり上手くいかず……(つ□T)
あとでちょっとだけ改訂するかもしれません; すみません;

久しぶりの中編です。
1ヵ月ぶりですよ!危うく内容を忘れそうになtt(ry

多分ここが、起承転結の「承」の部分。

実はこの中編、何気にテーマ曲がありまして。
冒頭にてちょこっとだけその歌詞をお借り致しました;




モラルも、知識も、見栄も、教養も。
そんなのは、まったく何の役にも立たなくて。


ぐるぐる回って、ぐるぐる痛んで。
未来のない今をひたすらに演じていく私は、言うなれば『道化のピエロ』だろうか。

周りの人たちはそんな私を見て、指を振りかざして笑うんだ。
「ほら、見てご覧。可哀想な子がいるよ」と。

その『可哀相な子』という定義を作り出しているのは、
本当は自分達なんだとは言うことは、露程にも知らずに。

何も、知らずに。


***【~5話~】***



「――すきなんだ、なのは」

胸が押しつぶされそうな痛みの中、ただ一つの想いを紡ぐ。
嘘じゃない。好きだった。姉妹としてではなく、一人の子として。
いつからかなんて分からない。ずっとずっと、好きだった。

いけない事だってなんて、そんなことはとっくに分かっていた。

忘れなきゃいけないって、必死に考えて誤魔化して。
でも、そうする度に思いはどんどん膨らんでいって。

――もう、だめだった。

触れたい。取られたくない。
なのはを誰かに取られちゃうなんて嫌だ!

ぼろぼろと溢れる涙は止まらず、零れ落ちては組み敷いた先の
彼女の肌を濡らし、吸い込まれることもなくただ床へと落ちるだけで。

「なのは……っ」

どうしたらいいのか分からなかった。
関係を壊したいのに壊せない。あの頃に戻りたいのに戻れない。
繋がれた血の鎖は脆いのに、なによりも硬く強固で。

壊しちゃ、いけない。それだけは分かってた。
彼女を傷つけるだけなんだと。分かってるつもりだった。

だけど。

「……泣かないで、フェイトちゃん」

先ほどまで私の肩を強く押し戻そうとしていた手は、いつの間にか私の背中へと回っていた。
困ったように眉を下げて、そっと手のひらで頭を撫でられる。

「……泣かないで」

私なんかよりもずっとずっと苦しそうな声で、なのはは笑った。
緊張で硬くなっていた身体は緩慢し、ただ真っ直ぐにこちらを見つめるその瞳は、
すでにいつもの彼女のもので。

「……なのはに出来ることなら、なんでもするから」

だから、そんなに苦しそうに泣かないで。
何度も彼女はそう言った。

「……ど、してっ!」

どこまでも純粋で、真っ直ぐで、優しくて。
……だからこそ、彼女はわかっていないんだ。

今まで私が、どんな目で彼女を見ていたのかを。


「私、なのはに触れたいって思ってるんだよ!?」
「……うん、いい、よ」

「なのはのこと、……抱きたいと、思ってるんだよ……!?」

掠れる声で、精一杯に叫ぶ。

瞬間、背中に回された腕に、力が篭った。
怖くて震えてるのが丸分かりなのに、それでもなのはは私の背中から
腕を外そうとはしなかった。

まるで、私のことを拒絶するというその行為を、恐れているみたいに。

もう、なのはが何を考えているのか、分からなかった。

それでも気持ちは情けないほどに貪欲で。
自分のそれを再度なのはの唇に押し当てると、なのははもう何も言わなかった。




何度も何度も謝りながら、ただなのはの肌に触れていく。


鼻腔が甘いなのはの香りに満たされ、霞む思考の中で、ぱたぱたとなのはの白い肌に
零れ落ちる涙だけが、やけに鮮明で目に痛くて。上気して浮かび上がったなのはの汗と
混じった私の涙は、すっかりはだけられた上着に吸い込まれ、深い染みを残していく。


卑怯なだけの私の涙が、綺麗な彼女を汚す。
熱を帯びて掠れる声同士が、混じって虚しく部屋の中に反響した。

「……っ、……はっ、ぁ」
「ふっ、……なの、は」

痕を刻んでは、謝って。
その肌に唇を寄せて、抱きしめて、触れて。

「……っ、ぅん、は……」


膝を割り開き、足の付け根にキスを落とす。
ちゅ、と音が立つくらいに触れると、びくん、と大きくその体が跳ね上がった。
顔を真っ赤にしたなのはは、きつく目を瞑って、ただされるがままで。

恥ずかしいのに、抵抗しない。――私が、泣いてるから。
泣いて欲しくないから。だからきっと。なのはは、何もしない。

誰かに与えられるはずだったものが、今、私に与えられていて。
同情だと分かっているのに、それを求めてしまう。

――そんな自分が、どうしようもなく愚かで。
狂いそうになるくらいに、彼女が欲しくて堪らないのに。

傷つけることが、怖くて。



私は結局、なのはの”本当”に触れることが出来なかった。





 ◇


微かに秒針が時を刻み込む音が、聞こえた。

あれからどのくらい経ったのだろう? すっかり辺りは暗く、
茜色に染まった室内は物が濃く影を伸ばしていた。

うっすらと瞼を開くと、ソファーの生地が映り込んだ。
そして背中越しに、緩やかな体温と鼓動が伝わってくる。
ベッドソファーとは言えやはり狭いのか、ぴったりと寄り添っている
その身体は、いつもより少しだけ冷たかった。

ゆるり、と。髪を梳かれる。
なのははずっと起きていたのだろうか、何度も何度も丁寧に触れてくれていた。
その行為はとても心地よくて、同時に罪悪感を深めるものであって。

どうして、

「どうして……なのはは……」

私を、拒絶しなかったの?

今の私には言う資格などなく、その口を噤む。緩やかななのはの呼気が、背中を擽った。
背後からの気配は何一つ変わらず、ただ長い付き合いで、その息遣いだけでなのはが
困ったように眉を下げているであろう姿が脳裏に浮かび上がった。


「……そしたら、フェイトちゃんはどうなっちゃうの?」
「…………」

張り詰めて、張り詰めて。ずっとボロボロだった。
でも、君を壊してしまうくらいなら、私が壊れてしまえばいい。
――そう思っていたのは、嘘じゃない。

「……そんなの、私は嫌だよ……」

結末はきっとそうなることが、わかっていたかのような声で。
髪を撫でていた手の動きが、ぴたりと止んだ。

「……好きだよ、フェイトちゃん。ずっとずっと好きだった。
 ずっと……我慢して、誤魔化して、……そうやって生きていくつもりだったのに」
「――え?」

信じられない言葉に目を見張る。
振り返ると、涙で顔をぐしゃぐしゃにしたなのはが居た。

零れないようにずっと我慢していたのだろうか。
瞬きをした瞬間、ぱたり、と。なのはの顔を見上げた私の頬に落ちた。


「……フェイトちゃんは馬鹿だよ……」
「うん……」

それが――私が今日、初めて見たなのはの涙だった。


「……どうして、私なんかを好きになっちゃったの?」

震える声で、なのははそう言って。
フェイトちゃんの気持ちを知っちゃったら、我慢なんか出来ないよ、と。
苦しそうに。両手で、歪んだ顔を覆った。

「……私なんかじゃ、だめだったのに」
「私は。……なのはが、いい」


どうして望んで幸せから逃げるの、と。


「……本当に馬鹿だよ……フェイトちゃんも……私、も」


私達に未来なんてないんだよ、と。

「……ごめんなさい……」


きっと、なのはの脳裏に浮かんだのは、私が考えた人たちと同じ顔。
その愛するべき人たちに、何度も何度も謝って。


なのはは、声を上げて泣き続けた。
------------------
【~6話~】へ。


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読み終えた瞬間。
「ふぅーーー……」深く息をついていました。

あれ?私、息止めてた?

それくらい世界に入っていました。
やはりこの読み始めた瞬間から世界に引き込む力が!

つづきもドキドキしながら待ってます(^^)

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4話から見直してました。もうすっかりっ、どっぷりとはまってしまいました!
こういうシリアス以上な展開大好きです!!
次回作も楽しみにしてます!


>杏香さん

嬉しいお言葉、ありがとうございます!
前回からの大分時間が経ってしまっていてすみませんでした;;
ああああ……光栄です、本当にありがとうございます!

フェイトさんとなのはさんは、ここからがきっと正念場になるはず……!です;

ありがとうございます!続きも、まったりとになってしまうかも知れませんが、頑張ります!



>TOM さん

ふああああ!ありがとうございますーーーーっ(つ□T)
恐れ多い限りです; 本当にありがとうございますっ!

続きもまだまだ痛いとは思いますが、絶対に2人を幸せにしてみせます!
がしがし頑張りますーー!嬉しいお言葉、本当にありがとうございました(土下座



>No Nameさん

知ってる方がいらっさったーーーーー!おおおおお!ありがとうございます!名前を呼んで!(こら
うんうん、Merry go round は神曲ですよね!ものっそい切ない……(つ□T)

両思いだというのにまだまだ痛い2人で、すみません;
当事者からは辛いことでも叫びたくなりますよね;; 本当に……;
でも多分そう言ってくださる方が、2人にとっては一番ありがたいことだと心から思いますです;;
嬉しいご感想、本当にありがとうございました!



>No Name さん

ああああありがとうございます!光栄です!www
今回は「現実でブチ当たる壁」を重点に書いて行きたいな……と思っております。
まだまだ痛い展開が続くかも知れませんが、見放さないで下さると嬉しいです;;(土下座
ありがとうございます!次回もがしがしと頑張ります(><)ノ

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プロフィール

汐薙

Author:汐薙
初めまして、汐薙と申します。
魔法少女リリカルなのはで活動中。

主な取り扱いカップリングは
フェイト×なのは
はやて×なのは です。

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