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【キス魔な狼王子サマ。】

短編です~。キス魔フェイトさん降臨!


==========

私の大好きな人には、誰がつけたのか、王子様という愛称がついている。

うん、確かに優しいしかっこいいし王子様にはぴったりだと思う。

――……思う、けど……。

皆に優しい人気者のフェイトちゃん。
こちらの世界に馴染んでくれたことはとても嬉しい。


嬉しい……んだよ? うん。でもね。
やっぱりちょっとだけ……ううん。

本当は凄く……淋しいよ。


皆に向けられた笑顔を見るのが、淋しい。
その度につきんと痛くなる自分の胸が、情けない。

ああ……嫌だなって。こんな自分、嫌いだなって。

そう、思っていた。

---------------------

いつも通りの放課後。皆に囲まれていたフェイトちゃんを見ていたくなくて、
逃げるように、先に帰るねって言って教室を飛び出した。

昇降口へ行くと、先ほどまでは曇り空だったのに今は大雨。

ああ――……なんでこんな時に。

そう思ってもどうすることも出来なくて。
駆け出すと、後ろから追いかける様に水溜りに跳ねる足音が聞こえてきた。
追いつかれないように必死で走っても、その音は段々と近づいてきて。
次の瞬間には、後ろからぎゅうっと抱きしめられた。


観念するように振り向くと、大きく肩で呼吸を繰り返すフェイトちゃんの姿。
よほど急いで来たのだろう、いつも綺麗なその髪が少しだけ乱れていた。

「なのは、どうして先にいっちゃうの……?」
「今日はちょっと……用事が、あって」

真っ直ぐに向けられたその瞳を見ていられなくて、ぐっと反らすと
頬に両手を当てられて、正面を向かされる。

映りこむのはちょっとだけ怒ったようなその表情。

「……やっ、ん……ぁ」
「ん……っ…は」

そのまま唇を寄せられて、いきなり舌を割り入れられる。
身を捩って逃げようとしても、中々その腕の中から逃れることは出来なくて。


『こんな所で……誰かに見られたらまずいよ!』

そう念話をしても

『見たい人には見せてあげればいい』

そう切り返される。


――……珍しく強引なその態度がなぜか縋るようにも感じて。

ゆっくりと身体の力を抜くと、唇を離されて、腕を引かれた。

「……フェイトちゃん……」
「……このままだと風邪引いちゃうから、ウチに来て。なのは」

苦笑するようにそう言って。足早に帰宅路を2人で駆け抜けていく。

勝手に嫉妬して、結局はフェイトちゃんに迷惑をかけてしまった。

そんな自分がどうしようもないほど愚かで、情けなくて。
ぐちゃぐちゃな気持ちのままに、少しだけ前を行くフェイトちゃんの
背中を見つめながら、ただひたすらに。

ごめんなさい。
そう繰り返した――……

***

「なのは……寒くない?」
「うん、ありがとうフェイトちゃん」

濡れた制服とシャツはただ今乾燥機の中。
フェイトちゃんに借りたシャツは少しだけ大きくて、いい匂いがした。

――……しん、と静まり返る室内で、ひどく気まずくて。

フェイトちゃんに背を向けるようにベットに座り込んでいると、
ぎゅっと後ろから抱きしめられる。

「なのは、もしかして……さっき……やきもち、やいてくれてた?」


おずおずと紡がれたその言葉に、びくんと身体が大きく跳ねたのが分った。
ああ、これじゃまるで肯定そのものじゃないか、そう思って情けなくなっていると

「そっか、やきもちやいてくれてたんだ」

なんだか少しだけ嬉しそうなその、声。

「……ごめんなさい……私、」

それでも申し訳なさに、中々言葉が続けられなくて。

黙り込んでしまった私に。正面に回りこんだフェイトちゃんは、
先ほどよりも少しだけ腕に力を入れて、ぎゅっと抱きしめてくれた。

「どうして謝るの?……凄く嬉しいよ?」
「だって、私こんな……っ!」

俯けていた顔を上げると、眼前には綺麗な深い紅が映り込む。
続け様に感じるのは、優しい体温と、鼻腔をくすぐる甘い香り。

いつもは穏やかなその瞳は、今はほんのちょっとの情欲と熱を帯びて、
薄暗い部屋の中でもきらきらと光を湛えて揺らめいていて


「ん……ちゅ、…んんっ」
「あむ…っ…んっ…」

そのまま唇を寄せられて、ゆっくりと啄ばむようなキスをされる。

――……しん、と身を切るような静寂の中で、水音だけが響いて。


その恥ずかしさを誤魔化すように視線を窓へと向けると、
カーテンの隙間からは曇天が覗き、いつの間にか雨は雪へと変わっていた。

薄暗い空から舞うように降る雪は、真っ白で凄く、綺麗。

頭の片隅でぼんやりとそんなことを思っていると、顎に指を這わせられて
少しだけ窓に向けられていた顔をフェイトちゃんへと向き合うようにされた。

そのまま、意地悪をするように舌に歯を立てられる。


「キスしてる時くらいは……空、見ないで……」

少しだけ拗ねたようにそう言って唇を離して口を尖らせるフェイトちゃんが凄く可愛くて。
いつもは凄く大人っぽいのに、たまに見せてくれるこういう子供みたいなあどけない表情は
ひどく新鮮で、どきんと心臓が跳ねた。


「……どうして?」

ただぼんやりとそう返すと、少しだけ頬を染めたフェイトちゃんに、

「こういう時くらい、私だけのなのはでいて欲しいんだ」

耳元でそう言葉を紡がれて。その囁かれた耳に、熱が集まるのを感じた。
吐息がかすめて、ひどくくすぐったくて。でも、それだけじゃ、なくて。

そのまま柔らかに体重をかけられてベットへと寝かされる。
私の身体に覆い被さっているフェイトちゃんを見上げると、まだ拗ねたような顔をしていた。

「私はいつでもフェイトちゃんだけのなのはだよ?」

手を伸ばして、頬を撫でる。
その手に摺り寄せられた頬はいつもより少しだけ、熱い。何度か
摺り寄せられると、肩から滑り落ちた髪の毛がさらさらと私の頬に降ってきて。

――……途端にむせかえるような甘い香りに包まれる。
私が大好きな、フェイトちゃんの匂い。


綺麗な絹の様な髪を一房手に取ってキスを落とすと、その手を引き寄せられた。
そのまま、また、フェイトちゃんの柔らかい唇が私の唇へと寄せられる。

「キスしてくれるなら……こっちにして?」
「ふふ…っ、フェイトちゃんはキス好きだよね」

首の後ろに腕を回して身体がぴったりとくっつくように抱きしめると、
私を抱きしめてくれていたフェイトちゃんの腕にぎゅっと力が増した。

「キスが好きなんじゃなくて、なのはが好きなんだよ」


先ほどとはうって変わって真剣なその瞳に、ぞくりと背中から甘い痺れを感じた。
心臓が早鐘を打って。

――……胸が苦しくなる。


「ん……私も…フェイトちゃんが好きだよ」

そう言うと本当に嬉しそうに微笑まれて。ゆっくりと首筋に唇を寄せられた。
そのまま何度も優しく撫でられて首元が強く吸い立てられる。

「やっ、ふぇいとちゃ、そこじゃ……見えちゃ……、んっ!」
「……見えていいよ。なのはは私の彼女で、私はなのはの彼女。

 それを皆に知ってもらいたいから」


私の抗議の声にも聞く耳持たず、といった感じに
そのまま鎖骨にももう一つ真っ赤な花を咲かせて。

ワイシャツのボタンを外しながら、ゆっくりと舌を滑らせていく。

「ん、んぁ……っ……ああっ!」
「なのは……。好きだよ、大好き。」

いつもとは違う少しだけ強引な唇の動きに捕らわれて。
いつもと同じに感じるフェイトちゃんの温かな体温に、身体の熱が上がっていく。


「だから、さっきもなのはがやきもちやいてくれてたって分って。凄く嬉しい」
「…っ、ふ……っ!んぁ…ふぇいと、ちゃ…」

熱い手が私の肌を滑って。

「好きだから、なのはの全部にキスしたい。気持ちいい所も、痛い所も。全部」
「ん……あぁっ!」

肌にかかる熱い吐息も、切なそうにかすれる声も。潤んだ綺麗な瞳も。
全てがとてもいとおしくて。

――……どうしようもなく、胸がかき乱される。


「なのはの知らないところなんて無いって、胸を張って言えるようになりたい」
「ひん……っ!ああ……ぁあぐっ」

中心に熱い舌を這わされて、先ほどよりも強い痺れが全身を駆け巡る。
その痺れから逃げるように身体を引くとそれを追って再度撫で上げられて。

逃れられなくなり、ひたすらに与えられるその強い痺れに耐え切れなくなって。
縋るようにフェイトちゃんを見ると目が合って、嬉しそうに微笑まれた。

「なのは……今、凄いかわいい顔してるよ?」
「――……っ、フェイトちゃんのばかっ」


ずるいよ、フェイトちゃん。
そんなに嬉しそうな顔されたら、私が憎めなくなるって絶対に分かってるんだ。

そのことがちょっとだけ悔しくて。でもそれ以上に嬉しくて。


そのまま身体に帯びる熱に意識が飲み込まれていくのを感じた。


***


「ん……」
「なのは、起きた?…その、大丈夫?」

ぼんやりとする意識の中で声のする方へ視線を向けると
少しだけ申し訳なさそうなフェイトちゃんが映り込む。

「うん……らいじょうぶ」

呂律が回らない舌はもつれて、大丈夫、といったつもりが上手く言葉にならない。
先ほどまで身体を支配していた熱は引いて、今は少しだけ肌寒かった。

上掛けを引っ張るように身体にかけると、私が寒いのに気づいたのか
ぎゅっとその腕の中に閉じ込められた。
フェイトちゃんの身体は温かくて気持ちよくて。

そのまま胸に擦り寄って目を閉じると、緩やかな鼓動が耳に心地よかった。


「ごめんねなのは……ちょっと無理させちゃったかな……」
「んん……そんなことないよ、大丈夫。……でも」


胸元に唇を寄せて何度か啄ばむと、くすぐったそうに少しだけ身を捩って。
そのまま、まだ暖かい手でゆっくりと頭を撫でてくれた。

「でも…?」
「……憧れの王子さまが実は狼さんだって知ったら皆どう思うかな……なんて」

ちょっとだけ悪戯にそう笑って。照れ隠し、とばかりに
みょ~んとほっぺたを抓ると、むぅ、と唸り声が聞こえてくる。

その顔がなんだかおかしくてくすくすと笑っていると、ぐっと引き寄せられて
また噛み付くようなキスをされる。

何度も何度も、角度を変えるように口付けていると
段々と息が上がってくるのを感じた。


「ふぇいと、ちゃ……も、だめだよ…っ」
「ん……」

しぶしぶ、という感じに唇を離されて。
お互いを繋ぐ糸をぺろりと舐めとられていく。


こんなにも乱れた時間の中にいるにもかかわらず
今、私を見つめるその瞳はとても優しくて。

とても綺麗だなって――……そう、思った。


「他の人には申し訳ないけど……私はみんなの憧れの王子様になんて、
 なりたくはない、かな」

「……え?」

ふいにそんな声が聞こえて。見上げると、
頬を染めたフェイトちゃんに頭を撫でられてぎゅっと抱きしめられた。

――……そのまま、耳元に唇を寄せられて。

「どんなに沢山の人に想われていたとしても。
 なのはに好きって言って貰えるほうがずっとずっと嬉しい」

「あ…あぅ…」


その言葉に真っ赤になった私の顔をみて、

「だから私は、なのはだけの狼でいいよ」


そういうフェイトちゃんはやっぱり悔しいくらいにかっこよくて。

――……やっぱりフェイトちゃんは狼よりも王子様の方が似合うよ、って
言ったら、狼でいいもん、そう言って

「だから、もう……私を離さないで。なのは」


微笑まれて、おでこにゆっくりとキスをされた。


---------

私の彼女は誰がつけたのか、王子様、という愛称がついている。
確かに皆に優しくて、綺麗で、かっこよくて。

でも。


本当は凄く可愛くてちょっとだけ強引な、優しい優しい……私だけの、

-------------

END

----------------------

えっと……。はい。

ウチのフェイトさんは キ ス 魔 です!


えっとですね。実は本か無料配布の方に載せようと思ってたのですが
ページの関係で入らなかったので間違って消す前にこちらに投下。

……なのであまり内容は見直してないです。

ぶっちゃけ勢いです(マテ)



ど、どどど土下座でいいですか!?(何が)


----------

遅くなりましたが、時空管理局様、捕捉ありがとうございました!
あああ……!本当にありがとうございます(つ□T)

---------
さて、ではちょっくら作業に戻ります。


ここまで読んで頂いてありがとうございました!!
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プロフィール

汐薙

Author:汐薙
初めまして、汐薙と申します。
魔法少女リリカルなのはで活動中。

主な取り扱いカップリングは
フェイト×なのは
はやて×なのは です。

リンクフリーですので、貼るも剥がすもご自由にどうぞw
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