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【優しい煉獄 ~1話~】


中編始めました。
第1話、フェイト視点になります。

※この中編の注意書きになります。
お手数をおかけしますが、必ずお読み下さい;

--------------------
■またしてもパラレルです。(姉妹設定)
■途中、フェイトが病み気味になります。
■終わり直前まで結構痛いかもです。
■なので結構不定期連載になるはず。
■ほんの数話だけオリジナルでキャラが出ます。
■多少はやなの色は入りますが、最終的にはCPにはなりません。
 あくまでこれはフェイなの前提の物語として受け取って下さい。
--------------------

以上。注意書きを読んで少しでも駄目だと思う方はスルーなされた方が宜しいかと;
大丈夫だぜ!という方のみ、続きからどうぞw ↓





叶ってはいけなかった、夢に包まれる。
どうしようもないほどの愛しさと、そしてそれ以上の痛みが身を焼き尽くす。


「ねぇ、なのは。目、瞑って?」
「――こう?」

まだ少しだけ気だるい身体を起こし、ゆっくりと閉じられた瞼にキスを落とす。
唇に柔らかい感触。それを追ってふんわりと鼻腔を甘い香りがくすぐって。
どうしようもないほどに、ぎゅっと胸が締め付けられるのを感じた。

「好きだよ。なのは」

何度も何度も。バカみたいに。それしか知らないように繰り返す。
――好きだよ。大好き。愛してる。ずっとずっと君だけを、愛してる。

だからこそ、悔しい。


「ねぇ、なのは」
「――うん?」

こんなにも愛している君を、私以外の人に攫われてしまうのが。
それをただ見守ることしか出来ない、自分が。

明日なんて、ずっとずっと来なければいい。
このまま時間が止まってしまえばいい。

駄目なのに。わかってるのに。
――また――、君を縛り付けることしか考えられない自分。

私だけのなのはで居て欲しいのに、なんて。


「君が、好きなんだ」

バカみたいだ。


この世界が、私たち2人だけのものだったらよかったのに。
私の中にあるセカイが、現実の世界だったらよかったのに。

そんな夢みたいなことを、何度願ったんだろう?
もう――わからない。――わかりたくもなかった。

「――っ、ん」

頬に手のひらを寄せると、くすぐったそうになのはが身を捩った。
目を細めて嬉しそうに笑い、小さな子猫のようにその手のひらに擦り寄る。

触れた先からじんわりと彼女の体温が移りこんで。
先ほどの彼女の甘い声や熱を帯びた瞳を思い出し、思わず涙が溢れた。

セカイが、滲む。
ぽろぽろと止まらない涙を乱暴に腕で拭った。

なのはを心配させたくなかった。ぎゅうっとシーツを掴み、嗚咽を耐える。
掴んだ先のそれはまだ温かくて、これが現実なんだと思い知らされて。

――余計に涙が止まらなくなってしまった。


「――お願いだから」


――ああ。
言葉にするのだって、嫌なのに。


「私の時と同じように、抱かれないで……」

ぎゅっと彼女を抱きしめた腕に力を込める。
あふれ出た涙は堪えることが出来ずに、ぱたぱたと、零れ落ちた。

裸の彼女の肩を、濡らしていく。

「――私と同じように……、抱かないで。」


――悔しかった。苦しかった。
こんなにも愛おしい君を。誰にも渡したくないのに。

どうして私じゃ、だめだったんだろう?

「――っ、お願い、だか、ら」
「――フェイトちゃん……」

ぎゅっと抱き返してくれる少しだけ震える腕が、ひたすらに温かくて。
腕の中の柔らかな体温を抱きしめたまま。声を押し殺して泣いた。

――お願いです。神様。

罪深き願いであることは分かっています。
地獄の業火に焼かれようと構いません。

薄暗さに覆われた――この2人だけの世界のままに。
私の全てを――、終わらせて下さい。

「これが全て――ただの悪い夢だったらよかったのに、ね」


そんな叶いもしない現実を、願って。
ゆっくりと私も瞼を閉じ、訪れた深い闇に身を沈めていった――……



***【~1話~】***



――知っていますか?

外見が嫌だから、とか。性格が合わないから、とか。
年齢に差があるから、とか。相手に問題があるから、とか。

そんなこと以前に。
好きな人に「恋愛の対象」としてすら見られない痛みを。

私にとってのその人は――、双子の妹だった。


大好きで仕方がない彼女から紡がれる、私の将来のビジョン。

――フェイトちゃんはきっといいお嫁さんになれると思うな。
――フェイトちゃんの結婚式は、きっと寂しくて泣いちゃうと思う。


いつもと同じ、あの愛らしい笑顔で。あの優しい声で。
君は嬉しそうに話すんだ。

君が勝手に想像した、君ではない誰かの隣で笑う、幸せそうな私を。


「――そう、だと…いい、な」

曖昧に返事をする度に。君は怒ったように言うんだ。
もう、フェイトちゃん、ちゃんと聞いてないでしょ?って。

――そうだよ。聞いてないんだ。
聞きたくなんてないんだ。君の口から紡がれるその言葉を。

私にとっての死刑宣告だとも知らずに、君は無邪気に笑うんだね。
笑って、言うんだ。私も素敵な人が現れるといいなぁ、って。

私はあなた以外の人と恋をするんだよ、って。


「ねぇ、なのは」
「うん?なぁに、フェイトちゃん?」

「――なんでもない。それより、早く食べないと学校、遅れるよ?」

これ以上その話を続けたくなくて、切り上げようと話題を変える、
話に夢中になっていたなのはは、私のその言葉に慌てて時計を見やった。

「まだ時間あるよ?」
「うん、でも――朝ごはんはしっかり食べないとだめだよ?」

ため息を吐き、テーブルの上に置かれていた牛乳のパックに手を伸ばす。
カップに並々と牛乳を注ぎ、その一つを向かいに座っていたなのはに差し出した。

「はい。なのは」
「う~……、やっぱりフェイトちゃんは真面目すぎるよ」

頬を膨らませたなのはは、トースターにセットしたままだった食パンを取り出す。
こんがりといい色に焼きあがった面に、いつものようにバターを塗っていく。
バターナイフが動かされる度に、ざりざりと小気味よい音がした。

「はい、フェイトちゃんの分」
「うん。ありがとう、なのは」

朝日が室内を、そしてなのはの顔を照らし出す。
その表情はどことなく嬉しそうだった。

――どうやら今日は機嫌がいいようだ。

そんななのはを見ていると、なんだかこちらも嬉しくなる。
頬が緩むのを感じたけれど、そんな幸せな気持ちは先ほどの会話の内容に
押しやられ、いつもよりもどんよりと鈍いものになってしまって。

よせばいいのに、また思い出す。
じくじくと痛む胸。

「――そろそろ行こう? なのは」
「ん、そうだね、鞄取って来るからちょっと待っててね?」

私の奥深くに堆積していくあの想いが、私の胸をかき乱す。
成長するごとに大きくなっていく。

いつ自覚したかなんて、もう分からない。

彼女の前で笑顔で居ることが、苦しかった。
彼女の姉でいることが、苦しかった。


「――ねぇ、なのは。」

私の声は、届かない。
自室へと向かうその背を見つめ、声を出す。
それは情けないくらいに掠れていて。


「私じゃ……、君を幸せにすることはできないの?」



当然の様に、その問いに帰ってくる答えなど無かった。
------------------
【~2話~】へ。
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非公開コメント

がっつり片想いですなぁ・・・この後どうやってなのはさんが一瞬はやて師匠に浮気して、どうやって鈍感王ななのはさんをフェイトさんが振り向かせるのか!?

気になって仕方がないですよw

なのはさん視点は脳内補完しておきます!w(黙れ

次回の更新も頑張ってください!

管理人のみ閲覧できます

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>漆風さん

前回と違い、今回は結構がっつりと片想いですね…(^^;)
なのはさんの鈍感っぷりが凄いです(苦笑)

ここから少しずつ頑張っていこうと思いますので、どうか宜しくお願い致しますー!
今回はフェイト視点のみで続けようと思いますので、なのはが考えていることは、
読んで下さる皆様の想像にお任せする形になりそうです(笑

フェイトさんと一緒に悩んで頂けるように頑張って書いていこうと思いますので
どうか宜しくお願い致しますw(土下座



>夏樹リョータ さん

コメント、ありがとうございますw
はい!恐れ多くも、また新作を始めてみました;
ありがとうございます、そう言っていただけると凄く嬉しいです(つ□T)

そして、おお!URL本当にありがとうございます!
しかしなんて愛らしいどじっ子ww(マテ

いやいや、そんな!もったいないお言葉です!
私ごときにそんな……す、すみません;
大丈夫!私なんて平時でもタイプミスしまくりですから!(逝ってこい
うう……すみません orz

私の方こそ、そんな嬉しいことを言ってくださる夏樹さん大好きです!ww(自重
WEB拍手
感想やリクエストなど頂けたら嬉しいですw  返信不要の方は頭に×をお願いします
プロフィール

汐薙

Author:汐薙
初めまして、汐薙と申します。
魔法少女リリカルなのはで活動中。

主な取り扱いカップリングは
フェイト×なのは
はやて×なのは です。

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