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【不安や淋しさなんて】

コタツ様を本日投入いたしました!
が、配線がいかれてて……つーかーなーいー!!
なんじゃそりゃ~(T□T)!!

……休みになったら買いに行くしか…… orz



==========

なんだか――……ひどく、だるい。

ゆっくりと力の入らない身体を起こして、
まだぼんやりとしている頭で時計を見上げる。


――……もうすぐ、7時。

どうやら目覚ましが鳴る前に起きてしまったらしい。

まだ少し眠い目を擦って、起き上がろうとしても、どうにもだるくて。
すぐにまたベットへと倒れこんだ。

ぎし、っとスプリングが軋む音がして、身体がベットへと
沈み込んでいく感覚がする。それはいつものことだ。


でも、今日はそれだけじゃなくて。


そのまま身体がずぶずぶとマットに沈み込んでしまうような錯覚さえした。

なんだろう――……おかしいな……


そう思いながらしばらくぼんやりしていると、
サイドボードからけたたましくベルの音が鳴り響く。

「ん……起きなきゃ……」

力の入らない身体に無理やり力を入れて起き上がる。
緩々とクローゼットにかけてあったYシャツに袖を通してリボンを結ぶ。

最近は急に寒くなってきたから、いつもなら外気に晒されていたYシャツは
とても冷たく感じるのに、今日はなんだか肌に感じるこの温度がとても心地いい。

それをおかしく思いながらも、リビングへ向かって歩き出した――……


***


「おはよう、エイミィ」
「お!おっはよ~フェイトちゃん!……おりょ?」


椅子に腰掛けて、ため息を一つ。
いつもなら美味しそうに感じる朝食が、今日はあまり喉を通らない。
トーストを一口だけかじって、後はコーヒーだけを口に運ぶことにした。

熱いコーヒーに砂糖とミルクを入れてスプーンでぐるぐると回しながら、
渦を巻くそれをぼんやりと眺めていると、不思議顔のエイミィに覗き込まれる。


――……いつの間にこっちに来たんだろう……全然気づかなかった。

「フェイトちゃん、ごめんよ~」

そう言って。エイミィの手が私のおでこへと触れる。
ひんやりした感触が、気持ちよかった。

「ん、やっぱり。フェイトちゃん熱、あるでしょ?」
「……え?」

エイミィに言われるままに自分のおでこに手を当てたけれど、よく分らない。

「……大丈夫だよ、このくらい」
「だ~め!今日は一日ゆっくり休まなくっちゃ。先生に連絡しとくね」
「でもっ!今日は……」

仕事でここ一週間顔を合わせられなかったなのはが、今日は登校してくるから。
淋しくて、会いたくてたまらなくて。やっと会えるって、昨日の夜から楽しみにしてて。


――……だから。

「学校、行きたいかな……って。だめかな?」
「なのはちゃんに風邪移しちゃっていいのかな?」
「そ、それは嫌だよ!」

意地悪そうに笑うエイミィにそう言うと、安心したように笑い返された。

「おっけ―。じゃあ担任の先生に連絡しておくからね~」
「……うん、ありがとうエイミィ」
「あ、はいマスクもね。喉乾燥させちゃうと余計に酷くなっちゃうから」
「うん、わかった」


なのはに会えないのは少し残念だけど。風邪を移すのなんて嫌だから。
今日はゆっくり休もう――……そう考えて、ベットへ横たわる。

久しぶりに付けたマスクはなんだか息苦しくて。
ああ、やぱり健康が一番だなぁ、なんて頭の片隅でぼんやりと考える。


すぐには眠れない、そう考えていたのだけれど、
次第に意識は緩々と靄がかって身体に帯びた熱に支配されて。

ゆっくりと眠りの淵へと落ちていった――……


***


「ん……、」

どれくらい時間が経ったのだろう。

顔に当たる光に目を細めて、閉められた窓から空を望むと、
茜色に染まり、遥か向こうの方は段々と暗闇色に染まってきていた。

部屋は薄暗さに支配され、壁にかかった時計を見上げても、
その文字盤すらよく見ることが出来ない。


静寂に包まれた暗闇の中で、なんだかひどく心細くなって。


明かりを付ける為に身体を起こして、ベットから起き上がろうとして、
上掛け布団をめくりあげると、途中で何かに引っかかった。

――……何か乗っかってる?


不思議に思って掛け布団に手を這わせると、なにか柔らかなものに手が触れた。
びっくりしてもう一度確かめるように手を動かすと、柔らかな温度が伝わってくる。


――……夢じゃないかなって、思った。

だって、ここに居るはずなんて――……ないのだから。
嬉しくて、でも信じられなくて。


「……なのは……」

カーテンの隙間から漏れ出した光が帯を作って、その綺麗な整った顔を
薄暗闇の中に映し出す。柔らかに閉じられた瞼。

長い睫毛は頬に影を落としていて。

茜色の光のせいかいつもより少しだけ赤いその頬。


「お見舞い、来てくれたの?」

しゃがみこんでベットに寄りかかるように眠り込んでいるなのはの頬に
指を這わせる。

少しだけくすぐったそうに身を捩り、すぐにまた緩やかな寝息が聞こえてきた。

――……それがとても愛おしくて。

飽きもせずに、柔らかな光を反射して輝くその艶やかな髪の毛に指を絡めて。
手ぐしで何度かやんわりと撫でると、さらさらと亜麻色の髪が滑っていく。

「ん……。ふぇいと、ちゃん?」

もうそうするのは何度目なのか分らなくなったその頃に、
ゆっくりとなのはの瞼が開いた。
ぼんやりと焦点が合っておらず、まだその瞳に私の姿は映りこんで
いないというのに開口一言目に私の名前を呼んでくれて。

それがとても嬉しくて。またゆっくりとなのはの頭を撫でる。


「お仕事お疲れ様、なのは」

「うん、ただいま。フェイトちゃん」


頭をなでていた私の手を取って、ゆっくりと指を絡まれて。
ぎゅっと繋いだ。久しぶりのなのはの体温に――……少しだけ涙が、でた。

いつもなら少し離れても平気なのに、今日はひどく淋しくて。
――……風邪を引いたせいなのだろうか。

心細くて。会いたくてたまらなくて。


「会いたかったよ……なのは……」
「うん、私も。…フェイトちゃんに会いたかった」

繋がれていないほうの手で、やんわりと頬を撫でられる。

そのまま何度か撫でられて、おでこに手のひらが滑っていく。
当てられた柔らかな感触がとても気持ちよくて目を細めると、
嬉しそうに笑うなのはと目が合った。

「フェイトちゃん、熱はもう大丈夫みたいだね?」
「うん……大分楽になったよ」


当てられていた手がゆっくりと離れていって。

「でもまだ無理しちゃだめだからね?」
「うん、わかったよ、なのは」

こくり、と頷いた私に、嬉しそうにもう一度微笑んで。


「あまり長居して身体に障ったら悪いから、今日はもう帰るね?フェイトちゃん」
「……う、ん……」

またね?そう言うなのはに、淋しい想いを悟られないように出来る限りの
笑顔を作って、またね、と返す。


「……フェイトちゃん、手離してくれないと帰れないよ?」
「……うん」


少しだけ困ったようななのはの言葉に、繋いでいた手を離そうとするけれど。

固まってしまったように動かないでいるその手は、返事とは裏腹に、
なのはの手をぎゅっと握りしめたままに、動けないでいた。


帰らないで。


そんな想いを必死で頭の片隅から追い払う。

なのはは私の身体の心配をしてくれているのに――……だめだよ、こんな。
第一風邪を移しちゃったらどうするつもりなの?
いくらマスクをしているからって、安心なんか出来ないじゃないか。

もう一人の……大人な部分の私にそう言われる。
子供な部分の私はそれに応じて、ゆっくりと手を離していった。


「ごめんね、なのは」

俯いていた顔を上げて、帰るなのはを見送ろうとしたその時に。
ふいに眼前に深い蒼が広がる。薄暗い中でも光を放っているようで。

思わず魅入ってしまう。
優しさを溢れ出すその蒼が、宝石のようにたまらなく――……綺麗。


「フェイトちゃん」
「ん……ふぁ……」

ゆっくりと近づいてくるその蒼に捕らえられたまま。
私は全身が動かなくて。離した手が、また繋がれて。

ゆっくりと柔らかな唇が、私の唇に寄せられる。
マスク越しに触れられたそれは、まるでそこに私の唇があるように
啄ばんで、角度を変えて触れ合わせられる。

温かい吐息が布越しに伝わって。
そこに触れて欲しくて。でも、触れられなくて。


――……ひどく、もどかしい。


鼻腔をくすぐるなのはのいい匂いと、眼前にある綺麗ななのはの顔と。
――……いつものキスなのに、いつものキスじゃなくて。


私もなのはの唇を啄ばむように動かすと、いつもより鈍く伝わる感触にも
かかわらず甘い痺れが全身を緩やかに巡っていく――……


もうどれくらい経つのだろう。
完全に暗闇が支配した部屋の中で、なのはのことしか考えられなくて。


その柔らかい唇に――……直に、触れたいのに。


マスクをずらそうとすると、悪戯に笑ったなのはがそれを制した。


「続きは、風邪がちゃんと治ってからね?」
「……なのはの意地悪っ」

先ほどとは違う熱が灯ってしまった身体は切なくて。
――……どうしようも、なくなってしまう。


「フェイトちゃんの風邪、貰っちゃってもいい?」
「う……それはやだよ……」
「私は、貰っちゃってもいいんだよ?」

ゆっくりと体重を掛けられて、それに習うようにベットに仰向けに倒れこむ。
見上げたなのはの瞳は、少しだけ揺らめいていた。

「……なのはに辛い思いさせちゃうのは…嫌だよ」
「うん、ありがとうね。だからゆっくり休んでね?フェイトちゃん」

微笑んだなのはに、上掛けをかけられて頬に一度だけキスを落とされる。


「なのは……今日は来てくれてありがとうね。嬉しかったよ」
「ううん、私の方こそ、いきなりきちゃってごめんね?」

「そんな!本当に嬉しかったんだよ?……淋しかった、から」

なんだか急に気恥ずかしくなって、上掛けを引き寄せて、
顔が覆うくらいにすっぽりとかぶると、くすくすと笑うなのはの声。

「フェイトちゃん」

そのまま耳に唇を寄せられて。


「            」


その言葉に、全身の熱が顔に集まってくるのを感じる。
きっと囁かれたその耳は真っ赤になっているに違いない。

そのまま何度か頭を撫でられて、またね?と言って
部屋のドアが閉められた。


――……途端に、部屋が静寂に包まれる。
でも、先ほどまでの心細さはもう微塵もなくて。


――……もう、なのはには敵わないな……。

どんなに淋しくても。どんなに不安になっても。

君の存在が。その言葉が。その笑顔が。


一瞬で凝り固まったそんな想いを溶かして、
……私の心を幸せで埋め尽くしてしまうんだ。

ほわほわとした気持ちのままに、やんわりと瞼を閉じる。
訪れた優しい暗闇の中で、緩やかに先ほどのなのはの言葉が巡っていく――……




「元気になったら……その時は。

 淋しさなんて感じない位に、私でいっぱいにしてあげるね」




END
---------------------

風邪引くとなんだか心細くなったりしますよね、というお話。
本音を言えば○○越しのキスっていいですよね!という(何
珍しくなのフェイなものを書いた気が……。


本田キリヤ様の所の紅葉越しキスがたまらなくツボに入り、
ネタは違うのですが思わず[○○越しキス]ネタを書いてしまいました。


本田キリヤ様、本当にすみません;
まずかったら下げますのでおっしゃってください;;

いつもいつも素敵な萌え絵をありがとうございますっ!!(*><*)
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汐薙

Author:汐薙
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主な取り扱いカップリングは
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