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【君と私の秘密の時間(完全版)~後編~】

後編です!少しだけ大人向け表現がありますので、閲覧にはご注意下さい。
……といってもそんなにはないです;;



==========

私が触りたいと願うたびに、なのはを汚してしまうんじゃないか
という思いに駆られる。――それが……どうしようもなく、恐い。

真っ青な空に飛ぶ君の姿は、まるで天使みたいで。


――……私が触れたら、堕ちてしまうんじゃないか。
ただ漠然と――そう、思っていた。
------------------------------------

「会いたいよ……なのは。」


目を堅く瞑って、せり上がってくる思いを歯を食いしばって耐える。
どうしよう……止められない。


『フェイトちゃん。』

緩やかな曲のような、君の声。顔は見えないのに、きっとあのはにかんだ
いつもの表情をしてるんだろうなと、容易に想像できる、優しい声。


『……うん。』

頭で理解する前に、心がその声に導かれて。
私は、朝食もろくに口にせずにそのまま玄関の扉を開け放った。


***


「いらっしゃい、フェイトちゃん」
「……おはよう、なのは」

玄関の扉を開けたなのははまだ少し眠たそうで。
ちょっとだけぼんやりしていて、凄く可愛い。
そんななのはを見るのは初めてだったから、ちょっと新鮮で。
――……でも、朝のこともあってなのはと目が合わせづらくて。
俯いたそのままでその返事を返した。


――……どうしよう……胸が、痛い。


「おはよう、フェイトちゃん」
そのままぎゅうっと抱きしめられる。
柔らかい、なのはの感触。優しい、なのはの鼓動。


――……ふいに、泣きたくなった。


「フェイトちゃん、こっち、向いて?」

その声のする方へ、瞳を向ける。目と目があって、柔らかに微笑まれて。
――……そのまま

「ん……む……ぅ」


柔らかな唇で、唇をふさがれる。

ゆっくりとなのはの唇が何度か、私の下唇、上唇の順で食んでいく。
突然訪れた全身を巡る甘い痺れに、眩暈がした。
……ずっとこの温かさに包まれていたかったけれど。
外から響くセミの音で、蕩けかかった思考が覚醒する。

(……玄関――…開けっ放しだった!!)


もしかしたら誰かに見られてしまうかも知れない。
そんな不安に駆られて、なのはに注意を促そうとしたのだけれど。


「なの……ふぁ……んっ」

そのまま首の後ろに手を回され、ぎゅうっとより密着するようにして、
先ほどよりも深い口付けが振ってくる。


――……いつもは恥ずかしがって周りを気にするのに。
そう思いながらも、彼女の口付けはなんだか何かを食い止めようとする様な
必死さがあって。――……胸が、切なくなる。



「フェイト、ちゃん」

泣きそうな、なのはの声。
ああ、そんな顔、させたくないのに。


「フェイトちゃん、泣かないで……?」
そんな顔をさせていたのは、紛れも無く、私自身だった――……。



***

今日は皆翠屋の方にいってるの。なんだか夏休みで忙しいみたいで。
私も手伝いに行こうかと思ったんだけど、いいっていわれちゃったんだ。
――……そう言って柔らかく君は笑った。

「麦茶でいいよね?」
「あ……おかまいなく…」
「いやいや、そんなそんな」

そう言ってキッチンへと向かっていってしまったなのはの背中を見送って。
なのはの部屋に一人で取り残された。
――……瞬間。また、身を切るような静寂に包まれる。


そうして思い出されるのは、あの夢。
なのはを壊してしまった、あの、夢。


――……違う。あれは夢なんだから。
実際にはなのはは消えたりなんか、しない。


でも。



……それは、まだ私が触れていないから?
触れたら。求めたら。ここにいるなのはも、


――……壊れてしまう?


急な寒気を覚えて、思わず自分の身体を強く抱きしめた。
違う、違う、違うよ。違うって――……違う!!

クーラーがきいているとはいえ、外は気温30度以上の猛暑で。
寒いわけなんて無い。でも、震えが止まらなくて。

――……どうしよう……止まらない。



「フェイトちゃん」
そんな中、部屋へ戻ってきたなのはに背後から声をかけられたけれど。
振り向けなかった。――……もう思考なんてぐちゃぐちゃで。
他のことなんて考えられなくて。

恐い。恐いよ――……


「フェイトちゃん」
ゆっくりと、正面に回ったなのはと目と目が合って。
そのままなのはの腕の中へ抱きしめられる。

「……どうしたの?……フェイトちゃん」
ゆっくりと背中を撫でる君の手の感触に、心がまた震えた。
思わずその手を振り払い、涙が零れ出そうな顔を両手で覆う。


「私が触れたら!……また……なのはが壊れる」
「……え?」

――……どうしたら、いい?


「なのはが、穢れてしまう、から」
「……どうして、そう思うのかな?」

――……先ほどは違い、少し怒気を孕んだなのはの声が響いて。
でも、もう、頭の中がぐちゃぐちゃでどうしようもなくて。


「なのはに、触れたいんだ。でも、触れたらなのはが壊れちゃって
 ……私の前から、消えちゃう。そんなのは……絶対に嫌なんだ!」


――……現実と、夢の境目から、抜け出せない。



「フェイトちゃん」

ぎゅうと温かななのはの身体に抱きしめられる。
混乱した頭が、それを恐がって。自然と身を引くようにすると、
逃がさないと言うように更に力をこめて抱きしめられた。


「ぎゅって、して?フェイトちゃん」

そう言ってなのはは私を見上げて。
一度だけ、唇が触れた。


「……なのはが壊れるのは、嫌だよ……」
「大丈夫だから。だから……抱きしめて?」

緩やかに背中を撫で続ける君の手に導かれるように、その背中に腕を回して
恐る恐る、ぎゅっと抱きかえす。なのはの身体は柔らかくて、温かかった。


「ね?……私は、ここにいるでしょ?」

そう言って抱きしめる腕に力を込めて。
はにかむように頬を染めて、笑った――……。


「――……っ!」

その笑顔に、また涙が溢れて。止まらなくて。
ぎゅうっとなのはを抱きしめる。するとにこやかに笑った君が。


「フェイトちゃんは少し私のこと、みくびってるな~」

そう言って。


次の瞬間には――……唇を耳元に寄せられて囁かれる。

「……触れたいと思ってるのは、フェイトちゃんだけだと思わないで」


ふと、温かな感触がして、今まで感じたこと無いようなビリビリとした
感覚が一気に身体を駆け抜ける。

どこか頭の片隅で耳たぶを甘噛みされたのだと、そう、思った。


「……なの……は…んぁ……っ!」

そのまま柔らかな感触に耳筋をなぞられて、思わず吐息が漏れ出す。
それに導かれるように、ゆっくりとなのはの舌が私の唇に触れて。
丁寧に何度か柔らかい感触に撫でられて、すっと離れた。


「フェイト、ちゃん」

光を湛えて揺らめく瞳が、とても綺麗で。
夢とは違う――……優しさを称えた瞳。


吸い込まれそうに深いこの蒼と。頬を染めるこのピンクと。
光沢を放つこの、亜麻色。

――……ただそれだけが今の私の、セカイの全て。


ゆっくりと自分の舌でなのはの上唇、下唇に触れて。
そのままするりと、なのはの唇を割り開いた。

「ん……ふ……ぅ」

舌先に感じるなのはの甘い味に、脳が蕩ける。

綺麗な歯列をなぞって、上あごに舌を這わせると、
おずおずと伸ばされたなのはの舌に触れられて。
逃がしたくない一身で、自分の舌でやんわりと絡め取る。

びっくりして逃げるように引っ込んでしまったそれを追いかけて、
吸い上げるようにして自分の口内へ導くと、再度聞こえるなのはの甘い声。


もっとその声が聞きたくて、なのはの舌に軽く歯を立てると。

「んぅ……っ…う~……フェイトちゃんの、いじわるっ」


眼下には、顔をしかめて睨む君の真っ赤な顔。


――……どうしよう、凄く、愛おしい。



好きで好きで、たまらなくて。
押し込めていた気持ちが、あふれ出す。


「なのは。……もう、止まれないよ?」

だから、これが最後の防波堤。
きっとこれを超えたら想いに溺れて、流される。

――……本当ならもう、止めたくない。

でもなのはが嫌なら、そんなことをするのは、絶対に嫌だ。
恐がらせたくない。恐がる君に牙なんて、もう立てたくもない。


――……真っ直ぐに見つめられた後に。
なぜかなのはから思いっきりでこピンをされて。

「あたっ!……な、なのは……??」
「フェイトちゃん、普通こんな時にそんなこと聞かないんじゃないかな~」


そう言って、いきなり腕を引っ張られて。
「わっ!」

身体のバランスを崩した私は、そのまま仰向けに倒れたなのはに
覆いかぶさるような形になる。


「……止めないで。フェイト、ちゃん…」

自分の下にある身体を押しつぶさないように、ぴんと体重をかけていた
右腕に唇を寄せた君が。


「……触れても壊れないかどうか……確かめて?」

そう言って、はにかんで。真っ直ぐ上に手を伸ばす。
そのままゆっくりと何度か私の頬をなでて。


「……フェイトちゃんじゃなきゃ……嫌なの。」
「なのは……」

「大好きだよ。フェイトちゃん。ずっと、ずっと大好き」

ゆっくりと目を閉じて微笑んだ君が、凄く綺麗で。

「私も、凄く好きだよ。なのは……」


そのまま、身体の力をゆっくりと抜いて君に覆いかぶさるようにして。
その真っ白な柔らかい肌に――……唇を寄せた。



――……熱に浮かされる記憶の中でも、君は凄く綺麗で。
ただひたすらに、好きと囁いて、抱きしめた。


***

「ん……」

目を覚ますと、視界が白に覆われる。
身体を起こして目を軽くこすってあたりを見回すと、
風に揺れるカーテンが目に入った。その隙間からは綺麗な青い空。

「う~……フェイトちゃん?」

隣に目を向けると、気だるそうに目をこする君がいて。

「もう、平気なの?なのは」

そう言うと顔を真っ赤にした君が

「う~ん……」
と言って、またシーツの上で丸まって。

「ちょっと……だるいかも~…」

とだけ呟いた。


「ごごごごごご、ご、ごめんね、なのは!!」

慌てるように、小さく丸まったなのはの顔を覗き込む。
すると次の瞬間に、唇に温かいものが触れて。

「にゃはは、大丈夫だよ。これくらい」


そういって、触れるだけのキスをされた。
そのまま、いつもより熱い手でゆっくりと頬を撫でられて。

「…ね?消えなかったでしょう?」
「……うん、そうだね」


それがただ――……ひどく嬉しくて。
じんわりとあたたかな涙が溢れた。

それを唇を寄せて吸い取った彼女が。



「私にもフェイトちゃんが消えないかどうか、確かめさせて欲しいな?」


にっこりと笑って。私は、その深い蒼に捕らえられたままで。

「うん……確かめ、て?……なのは」


また二人して、白いシーツの海へと沈んでいった――……



--------------
おまけ↓

「そういえば、どうしてなのはは電話をくれたの……?」


タイミングよくかかって来た、君からの電話。
――……あれがなかったら、きっと私はぐちゃぐちゃの気持ちのままだった。
凄く救われた。だから、気になってたんだけど……。

「夢でね、フェイトちゃんが泣いてたの」
「……え?」

「なのはって。名前を呼んでくれた。でも私にはその姿が見つけられなくて」
「……うん」
「ここにいるよ、って何度叫んでも聞こえなくて。それで目が覚めたの」

――……だから、凄く恐くなって。
フェイトちゃんの声が聞きたくなったんだ。いきなりで……ごめんね?
そう言って目を伏せた君の横顔に、また涙が滲んで。


――……ああ……気づいてくれてたんだ。
そう思うと、感謝の気持ちがあふれ出て、止められなくて。


「ありがとう……大好き、なのは」
――……君の伏せられた瞼にキスをした。

----------------
END


------------------------------------------
これからずっとなのはのターンなの!!!!(byなのは)


……と書いてみましたが。ごめんね、なのはさん。多分ずっとは無理;
だっていつの間にかキス魔なフェイトさんが大暴走してますし!!


***

え~…と、はい。そんな訳で。後編でした。
……初めは本当は、なのはの寝オチENDだったのですが、
それだとあまりにフェイトが可哀相かな~…と(^^;)

書き終わった後で「ああ!君らまだ中学生じゃん!!」と気づきましたが
脳内フェイトさんが「こういうのは年齢って関係ないと思うんだけど」
とにっこり笑いながら喉元にバルディッシュを突きつけてきましたので
そのまま勢いで投下(マテマテ)

とは言うものの、フェイトがあまりにも暴走してたので、カット入れました。
…………とりあえず全て書いたことは書いたんですけどね?(ぼそ


あんまりアレだと消されるという噂を耳に……(@□@;)ヒイ!!


と言うわけで(?)これで一連の葛藤編は終了となります~w
あとはちょこちょこ短編やら長編やらを書いていこうかなと考え中です。


ここまで読んでいただいて本当にありがとうございました!!
また次回SSでお会いできましたら嬉しい限りですw
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プロフィール

汐薙

Author:汐薙
初めまして、汐薙と申します。
魔法少女リリカルなのはで活動中。

主な取り扱いカップリングは
フェイト×なのは
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